1922‐1983。アメリカのミステリ作家。ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ。 1950年代から80年代にかけて『ヒッチコック・マガジン』『マンハント』『EQMM』などの雑誌に、350篇もの作品を発表した短篇ミステリのスペシャリスト。「エミリーがいない」でMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀短篇賞を受賞。乾いたユーモアと巧みなストーリーテリング、無駄を徹底的にそぎ落とした簡潔なスタイルは作家の間にもファンが多い
一九七〇〜一九八〇年代にショートショートが流行していたことは以前も書きました。各務三郎編の『世界ショートショート傑作選』(写真)も、その時代に刊行された海外のショートショート集です。 ショートショートの定義を巡る議論は、うんざりするほど繰り返し行なわれてきました。大きく「短いことだけが条件で、内容は自由」派と「短いのは勿論、内容にもこだわる」派のふたつに分かれるでしょうか。 日本では、SFやミステリーの分野でオチの効いたショートショートが人気を得たため、そういった作品をショートショートと呼ぶと誤解されてきたと、編者の各務三郎は書いています。 そのため、この叢書には「そうではない」ショートショー…
「なんだ、ジョークか」「ジョークじゃない。 これからドロボーになるの」 『怪盗 ルビイ』 小泉今日子,真田広之,水野久美,陣内孝則,木の実ナナ,岡田真澄,名古屋章,天本英世 1988/和田誠 ひょんなことから 犯罪者コンビになった 女と男のお話。 「快盗ルビイ」 HDニューマスター版 [Blu-ray] 小泉今日子 Amazon 遅刻はするし 自転車も乗れない、 母と二人暮らしの サエないサラリーマン徹。 ある朝、 上の階に引っ越してきた ルビイこと留美と 知り合いになったのが 運の尽き。 金持ちを夢見る ワガママで強引な彼女に 流されるような形で、 彼は犯罪プランに 加担させられてしまう。 …
河出書房新社が海外文学の紹介に力入れてるなと思っていたら、今度は、竹書房文庫から海外SFがなんやかんやと刊行されるようになった。とても喜ばしいことだよね。しかも、現代の作品のみならず、こうやって過去の埋もれた作品にまでスポット当てるんだから侮れない。 というわけで、このカットナーさん結構重要な作家みたいで、後続の作家たちに多大な影響を与えた人でもあるということで、あのレイ・ブラッドベリやリチャード・マシスン、それにロジャー・ゼラズニイなんかも名を連ねているから、すごいんじゃない?さらに驚くことに、この人デビューがウィアード・テイルズ誌にクトゥルフ物を書いたのが最初だそうで、あのラヴクラフトとも…
ユキドケです。 今回は年間大賞から日本文化の歴史について見ていきます。 ①はこちら 当ブログにある他の歴史データはこちら 歴史解説 カテゴリーの記事一覧 - ユキドケの人生楽しくあそブログ 1977年 講談社漫画賞(少年部門) 講談社漫画賞(少女部門) 1978年 講談社漫画賞(少年部門) 講談社漫画賞(少女部門) 1979年 講談社漫画賞(少年部門) 講談社漫画賞(少女部門) 1980年 講談社漫画賞(少年部門) 講談社漫画賞(少女部門) 1981年 講談社漫画賞(少年部門) 講談社漫画賞(少女部門) 1982年 講談社漫画賞(少年部門) 講談社漫画賞(少女部門) 講談社漫画賞(一般部門) …
訳者解説によれば、作者モーリス・ルヴェルは何百もの短篇を書きながら、多くは新聞に掲載されたきりで、生前は二冊しか短篇集が出なかったという。なんだかジャック・リッチーみたいですね、作風は大違いだけれど。ともあれ読み捨てられたはずだったそんな文章が、極東の島国で丹念に拾い集められ一世紀をへて出版されるとは、作者も墓の下で驚いているのではあるまいか。小説というものの不思議な性質に思いをいたさずにはおれない。「雄鶏は鳴いた」みたいなシャープな落ちのついた作品も中にはあるが、多くは何らかの事件が語られるだけで、そして語られたきりでそのまま終わる。大時計とか黒眼鏡とか古井戸とか、さりげないけれど効果的なオ…