マルティン・ルター ルターやフルドリッヒ・ツヴィングリと並んで有名なフランス生まれのキリスト教宗教改革初期の指導者。1509年7月10日〜1564年5月27日。
厳格な聖書主義に基づき、神の絶対的権威を主張して予定説を唱えた。スイスのジュネーブに招かれて、市政と教会の改革を指導。彼の神学は、ルター派など一部を除き教派の違いを超えてプロテスタント諸派に大きな影響を与えた。プロテスタント教会のひとつ改革長老教会は彼の思 想的流れを汲む教会である。
宗教改革者のジャン・カルヴァンは『キリスト教綱要』の冒頭で、神を知ることと自分自身を知ることとはひとつのことであり、切り離すことができないと述べています。自分のことは自分がいちばんよく知っていると言う人がありますが、自分のことは案外わからないものです。他人から指摘されてはじめて気づくことも少なくはありません。自分とは何者か。さらには、人間とは何者か。創造主なる神の前に立つ時に、神の光に照らされる時に、はじめてそのことがわかるとカルヴァンは言うのでしょう。 確かに、自分の内側を見つめているうちはひとりよがりな自己理解から抜け出すことはできません。自分を本当に知るためには、他者に向けて心を開かなけ…
前回 yuifall.hatenablog.comの続きです。感想ってほどでもない駄文ですけど…。後半は煉獄篇と天国篇にごくさらっと触れてます。
*「社会学」の誕生とマックス・ウェーバー 「社会という秩序はいかにして可能になるか」を考察する「社会学」という学問は19世紀に始まりました。18世紀末に起きたフランス革命はヨーロッパの知識人に二つの革命的な考え方をもたらしました。第一に政治体制や社会秩序は変化するものであり、しかもその変化は例外的なものでも忌避すべきものでもなく、むしろ正常で望ましいものであるという考え方です。第二に政治体制や社会秩序を基礎づける「主権」とは君主でも議会もなく、究極的には人民にあるという考え方です。 そして、この二つの考え方は学問の世界に二つの問題を与えました。一つ目は政治体制や社会秩序はどのように、いつ、なぜ…
一条真也です。『悲しみの力』スーザン・ケイン著、坂東智子訳(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を読みました。著者は、プリンストン大学、ハーバード大学ロー・スクール卒業。ウォール街の弁護士を経て、ライターに転身。『ニューヨーク・タイムズ』紙、『タイムズ』紙などに記事を寄稿。他にも、メリルリンチや法律事務所や大学などで交渉術の講師も務めます。 スーザン・ケインは、リンクトインによる「世界のインフルエンサー」トップ10にも名前が挙がっています。初の著書『内向型人間の時代』は世界の40を超える言語に翻訳され、数多くのベスト作品リストに名を連ねました。彼女が「内向型人間の力」について語っているTEDトー…
宗教と異端審問の関係~教義に背く者への迫害~宗教は人々の信仰や精神性を具現化したものであり、様々な形態や教義を持っています。しかし、一部の信者が教義に背くことで異端とみなされることがあり、その結果として異端審問や迫害が行われることもありました。本記事では、宗教と異端審問の関係について考えてみましょう。1. 異端審問とは何か? 異端審問とは、宗教的な教義や信仰に背く人々に対して行われる審問や裁判のことです。異端とされる理由は、宗教の正統な教義からの逸脱や異議を唱えることなどが考えられます。異端審問では、異端者は宗教上の罪とみなされ、社会的な制裁や迫害が行われることがありました。2. 宗教統制と異…
(前回の記事は、こちら) 今回からはキリスト教会の教義について、その問題点を取り上げます。 1.教義(ドグマ)とは? さてこのメールマガジンでは、聖書について取り上げてきました。 聖書は旧約聖書と新約聖書からなっています。キリスト教はユダヤ教と同様、旧約聖書を自分たちの教典とし、また新約聖書も聖書に含めています。 だからキリスト教にとっては、旧約と新約はいずれも大切で、これが権威を持っているのも、うなずけると思います。 しかし教会では、この聖書以外に、あるものに権威をもたせています。 それが、教会の教義(ドグマ)です。 これは教会の様々な指導者や神学者、特に教父(2世紀から8世紀にかけての神学…
宮台真司さん(社会学者) 望月衣塑子(Arc Times キャスター/ 東京新聞記者) 尾形聡彦(Arc Times 編集長) 2023.11.06. LIVE ***** ArcTimesのホームページはこちら https://arctimes.com 国のために死ぬのはすばらしい? 作者:ダニー・ネフセタイ 高文研 Amazon 【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛(新潮選書) 作者:池内恵 新潮社 Amazon ラムズフェルドの人生訓 作者:ドナルド・ラムズフェルド オデッセイコミュニケーションズ Amazon バイス (字幕版) クリスチャン・ベール Amazon ネオ…
キリスト教の歴史~初代教会の成立から現代まで<リード文> キリスト教は現代社会に深く根付いている宗教ですが、その歴史は非常に古く、初代教会の成立から現代までさかのぼります。この記事では、キリスト教の歴史を分かりやすく解説します。高校生の皆さんにも馴染みのある例や比喩を使って、キリスト教の成り立ちや重要な出来事を説明します。1. イエス・キリストの生涯キリスト教の開祖であるイエス・キリストの生涯はキリスト教の始まりとも言えます。イエスは聖書によると、紀元前1世紀にユダヤ地方で生まれ、多くの人々に教えを説きました。彼の生涯や教えには数々の比喩が用いられ、たとえば「愛 thy neighbor 」と…
フッサールの『現象学の理念』を久々に再読したんですが、もう10年以上前に読み始めて、それで何年かかけていちおう現象学は分かったといえる地点まで来たんですけど、もちろん「分かった」といっても「分かる」ことに限界はなく、繰り返し読む価値があるんですね。 それと実はメルロ・ポンティの『知覚の現象学』も読んだのですが、メルロ・ポンティはフッサールの継者的な位置付けなんですが、私の師匠の彦坂尚嘉先生がメルロ・ポンティのことは全然評価してないのです。 それでどんなもんかと思って確認のために『知覚の現象学』の序文だけ読んだんですね。 というのもAmazonのレビューによると、この序文は「現象学とは何か?」と…
卒論の第3章に「和協信条の信仰義認の理解」とあって、聞き慣れない信条だなと思い、調べると、「宗教改革当時のルター派教会の主要信条の内で、最後に出されたものである。一致信条とも言う」(ウィキペディア)と書かれていた。聞き慣れないはずだ。 しかし、ここで、 これらのことについて、さらに和協信条の根本宣言の第3条から理解したい。 義認は、ただ純粋の恵みにより、我々の主キリストのみの功績、全き服従、ひどい苦難、死、復活のみのゆえのものであって、キリストの義が我々に義として帰せられるのだ、と記している。このキリストの義は福音を通して、また聖礼典において、聖霊によって我々に差し出され、信仰のみによって適用…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 西洋と日本は、「発想の転換」歴史で動いていた。 ・ ・ ・ 2023年7月18日 MicrosoftStartニュース 東洋経済オンライン「不朽の名著『夜と霧』が問う「生きることの意味」 究極の絶望で見出した「人生を決める決定要因」 堀内 勉 古来より歴史を動かしてきたのは「発想の転換」(写真:Rhetorica/PIXTA) © 東洋経済オンライン 現在、学校教育のみならずビジネス社会においても「教養」がブームになっている。その背景には何があるのか。そもそも「教養」とは何か。 ベ…
つまり、ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、大地の中にいることになる。ニネベの人たちは裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。ニネベの人々は、ヨナの説教を聞いて悔い改めたからである。ここに、ヨナにまさるものがある。(マタイによる福音書12:40,41) そこで、 「高い所に昇るとき、捕らわれ人を連れて行き、人々に賜物を分け与えられた」と言われています。 「昇った」というのですから、低い所、地上に降りておられたのではないでしょうか。この降りて来られた方が、すべてのものを満たすために、もろもろの天よりも更に高く昇られたのです。(エフェソの信徒…
2023年2月10日第1刷発行 帯封「『超訳 ニーチェの言葉』の著者渾身の大作! この1冊で、思想・宗教・社会・歴史、人間心理…の全体像がざっくりつかめる。本物の『教養』を楽しめる!2000年の間、各時代のすぐれた人々が人生を賭けて真剣に考えたこととは?」「読みたいとは思ってもなかなか手を出しにくい古今東西の『名著』をできるだけわかりやすく解説! 座右の書がきっと見つかる!」 表紙裏「困難な時代を生き延びる『解決策』が手に入る! 哲学は、人間、社会、言語、歴史、生き方について誰も思いつかなかった切り方をして新しい断面を発見させてくれる“鋭いナイフ”である。ふだん目に見えていない隠れた構造をあざ…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 すべての人が真理を見いだすための方法を求めて、思索を重ねたデカルト。「われ思う、ゆえにわれあり」は、その彼がいっさいの外的権威を否定して到達した、思想の独立宣言である。近代精神の確立を告げ、今日の学問の基本的な準拠枠をなす新しい哲学の根本原理と方法が、ここに示される。 ルネ・デカルト(1596-1650)は、フランスのトゥーレーヌ州ラ・イェでブルターニュ議会議員の父のもとに生まれました。虚弱体質ではありましたが、不自由なく育てられ、貴族の息子として、イエズス会系ラ・フレーシュ学院に入って人文学とスコラ学を学びます。その後に、弁護士を志すように…