:芸術家
アントワーヌ=ジャン・グロ(1771年-1835年)
新古典主義美術を代表する芸術家の一人。
ダヴィッドの弟子であるグロはナポレオンの肖像と遠征の絵で画壇にデビューした。彼の若いナポレオン像は激しい感動と情熱を感じさせ、『ヤッファのペスト患者を見舞うボナパルト』や『アイラウの戦場のナポレオン』は軍神ナポレオンの称揚を目的としながらも戦場で傷つき、病んで死んでゆく人々の姿をこれ以前の絵にはない生々しさで描き出している。
王政復古期には彼は亡命したダヴィッドの後継者として目されたが師の古典主義な教えと自分のロマン主義的な資質と板ばさみになってセーヌ川で入水自殺した。