Jean-Paul Belmondo フランスの映画俳優。 1933年4月9日、生まれ。 父は彫刻家のポール・ベルモンド。 1957年、映画「歩いて馬で自動車で」に出演。 ジャン=リュック・ゴダールの『勝手にしやがれ』(1959年)でヌーヴェル・ヴァーグを代表するスターとなり、ジャン=ピエール・メルヴィルの『いぬ』(1963年)などに出演。
周りのことなどお構いなくスマホの画面を一心不乱に見つめる人々の目には、道端に咲く花の可憐さも夜空に浮かぶ月の輝きも映るはずはなく、いずれは「情緒」という言葉も死語になる日が来るのではないか。最近はふと、そんなことを考える 本作はまさにその「情緒」で彩られたような作品だ。デュラスの書いた原作は未読のため単純に比較は出来ないが、他者との共同で彼女が脚本を担っているので全体の雰囲気は(小説に)近いと想像される フランス南西部、海沿いの街。製鉄所経営者の夫とアンヌの関係は冷え切っており、息子ピエールだけが彼女の希望だった。ある日、ピエールが通うピアノ教室そばのカフェで痴情絡みの殺人事件が起こり、犯行直…
いぬ(字幕版) ジャン=ポール・ベルモンド Amazon ★★★ 刑務所から出所したモーリス(セルジュ・レジアニ)は妻を殺した男ジルベール(ルネ・ルフェーヴル)を殺害、ジルベールが強盗して手に入れた宝石類を持ち出して空き地に埋めた。親友のシリアン(ジャン=ポール・ベルモンド)はかねてから密告者という噂があったが、モーリスは彼に仕事の協力をしてもらう。ところが、モーリスは警官隊に包囲された。モーリスはシリアンを疑う。 複雑な脚本でびっくりした。密告者を巡って捻った展開が見られる。ちょっとしたサプライズがあるというか。しかも、それでいてフィルム・ノワールらしいB級感も漂っている(車を運転するシーン…
警部(字幕版) ジャン=ポール・ベルモンド Amazon ★★★ 南フランス。当地では汚職警官とギャングが結託して悪事を働いていた。ある警部の死体が上がってきたため、パリからスタン・ボロウィッツ警部(ジャン=ポール・ベルモンド)が招聘される。彼は非合法的な手段で事件を捜査する凄腕だった。ホロヴィッツはセルティという偽名を使ってギャングに接近する。 ジャン=ポール・ベルモンドのアイドル映画。黒い革ジャンを着て(場面によっては茶色いのも着ている)、白いスポーツカーに乗り、でかい拳銃を見せびらかす。ベルモンドは当年46歳。脂が乗り切っている。そんな彼が現実ではあり得ないような破天荒な刑事を演じていて…
カトマンズの男(字幕版) ジャン=ポール・ベルモンド Amazon ★★★ 親の遺産で大金持ちになったアルチュール・ランプルール(ジャン=ポール・ベルモンド)は人生に退屈して自殺未遂を繰り返していた。婚約者たちと香港にやってきたアルチュールは株の暴落で破産を宣告される。相変わらず死にたがってるアルチュールに対し、中国人の友人ゴオ(ヴァレリー・インキジノフ)は生命保険への加入を提案。受取人を婚約者とゴオ本人に指定させる。ゴオは殺し屋を手配した。ところが、アルチュールは金髪美女のアレクサンドリーヌ(ウルスラ・アンドレス)と出会って生きる気力が湧いてくる。アルチュールは殺し屋から逃げつつ契約の取り消…
オー!(字幕版) ジャン=ポール・ベルモンド Amazon ★★★ 5年前。カーレーサーだったフランソワ・オラン(ジャン=ポール・ベルモンド)は事故を起こしてライセンスを剥奪された。現在はギャングの運転手をしている。彼はそこで「オー」と呼ばれており、銀行強盗をしつつモデルのベネディット(ジョアンナ・シムカス)と交際していた。ある日、銀行を襲撃しようとした際にボスが拳銃の暴発で死んでしまう。フランソワは彼の後釜を狙うが……。 犯罪映画。マスコミによって作られた名声がいかに空虚であるかを示したのが良かった。新聞と結託して有名になったフランソワは最後、カメラマンの絶え間ないフラッシュに晒されて終わる…
リオの男(字幕版) ジャン=ポール・ベルモンド Amazon ★★★★ 航空兵アドリアン(ジャン=ポール・ベルモンド)が休暇でパリに帰ってくる。パリには婚約者のアニェス(フランソワーズ・ドルレアック)がいた。同じ頃、博物館でアマゾンの土像が盗まれる。その土像が原因でアニェスが誘拐された。急いで追いかけるアドリアン。2人は飛行機でブラジルのリオに辿り着く。 古き良き娯楽映画だった。アクションというよりは活劇といった風情のレトロ感。派手なことはしないものの、地味にすごいことをやっている。 好きなシーンを挙げていく。 アドリアンが階段で敵に挟まれた際、靴磨きの少年(ウビラシ・デ・オリヴェイラ)が機転…
★★★★☆ あらすじ 銀行強盗グループのドライバー役を務めるも仲間から軽んじられていた元レーサーの男は、皆を見返そうと機会を窺う。フランス映画。 youtu.be 感想 事故でライセンスをはく奪され、今は銀行強盗グループで皆に軽んじられながらもドライバー役を務める元レーサーの男が主人公だ。自分の立場を不満に感じ、いつか皆を見返してやろうと思っている。そしていざそのチャンスがやって来て、反撃開始か?と期待したら凡ミスで思わぬ展開になるのが面白い。 ただ映画全体としてみると、主人公が最終的にはどうなりたいのかがよく分からない。そして各シークエンスを見ても、しっかりとした前振りがないので、そこで主人…
★★☆☆☆ あらすじ フランス・ニースである警部が殺され、背後にマフィア同士の抗争と警察との癒着があるとにらんだ男は捜査に乗り出す。フランス映画。 感想 主人公をはじめ主要な登場人物たちが、何の説明もなく次々と登場する。この映画はおなじみのキャラクターが活躍するシリーズ物なのかと疑ってしまったが、そういうわけでもなかった。序盤はそれぞれがどんな人物なのかを見極めつつ、話の筋も追わないといけないのでだいぶ混乱してしまった。 物語が進むにつれて次第に話の全貌が見えてきて、主人公も警察の内部調査を行う警部であることが分かってくる。しかしいきなり相手を殴りつけ、暴力に訴える主人公のスタイルにはドン引き…
「パリは燃えているか! パリは燃えているか!」 原題も「Paris brule-t-il?」英題「Is Paris Burning?」 は、ヒトラーが幕僚に訊ねたとされている言葉ですが 当時の「パリの民衆の気持ち」とのダブルネーミング(たぶん 笑) 11月6日にアラン・ドロン生誕87年祭があるので、ドロンさま目当て(笑) イキナリ漆黒の画面に「OVERTURE(序曲)」の字幕と モーリス・ジャールの名曲がおよそ5分(笑) NHK番組「映像の世紀」のテーマ曲でお馴染みです それにしても豪華なキャスト、映画ファン必見です バリ解放時の実際の映像もふんだんに使われていて 記録映画としても貴重ですね …
ジャック・ドレー監督、ジャン=ポール・ベルモンド、ヘンリー・シルヴァ、カルロス・ソット・マヨール、ピエール・ヴェルニエ、モーリス・パリエール、クロード・ブロッセ、チェッキー・カリョ、ロジェ・デュマほか出演の『パリ警視J』(1983年作品。日本公開85年)。PG12。 音楽はエンニオ・モリコーネ。 www.youtube.com www.youtube.com パリ警視庁のジョルダン警視(ジャン=・ポール・ベルモンド)は、フランス最大の犯罪シンジケートの親分メカチ(ヘンリー・シルヴァ)を追っていた。マルセイユ沖で大規模な麻薬取引があるとの情報を得た彼は、ヘリで組織の船を追い、押収した麻薬を全て海…
見習航空兵をしているアドリアン(ジャン=ポール・ベルモンド)が、1週間の休暇でフィアンセのアニェスのいるパリを訪ねるのだが、彼女の父親が所有していた古代文明の像を狙っている何者かにアニェスは誘拐される。 その彼女を必死で追いかけるアドリアンは、勢いでブラジルのリオまできてしまい、古代文明の像に隠された秘密を追いかけるアニェスの父の友人たちの思惑が事態を悪化させ・・・というストーリー。 ドタバタのアクションとコメディが入り混じった作品でした。 テンポも良く、アドリアン(ジャン=ポール・ベルモンド)のアクションもいい感じ。 ちなみに日本語の声優は初代ルパン三世の山田康雄さんで、ジャン=ポール・ベル…
『勝手にしやがれ』でシャンゼリゼ通りを歩くジャン=ポール・ベルモンドとジーン・セバーグを、郵便局の台車に偽装したキャメラの移動車から広角レンズでぐらぐらと揺れたフレームから撮った頃のゴダールとクタールの創造的なコラボレーションは一度切りだった。彼の映画からはいわゆる不安定さが徐々に消えていくのがわかるだろう。『男性・女性』ではキャメラワークに拘り何度もリテイクさせたり、『軽蔑』ではレールにキャメラを載せて滑らかな横移動をさせたりする演出は撮影所の映画と感覚が近い。いわゆる、完成度を求めているのだ。 ジャン=リュック・ゴダールの映画は古典的なミュージカルのように画面を構築している。『はなればれに…
やっぱり☆猫が好きー!! きみちゃん、レイちゃん、かや乃姉さん、元気? サーバ・ミハイロフ、 またた、いや、ふたたび登場よっ!! なんか、あいつ、手が痛いとかなんとかいって、 折れてたんだって? アホくさ! そんなんでまた出番がまわって来ちゃったのよね わたくしは別に構わないんだけど、 !! みんなもそのほうがいいわよねー! それでは見切り発進、オールグリーンでいくわ! みなさん、サーバのことを知りたくない? 気になるわよねー! えっ、写真がみたい? だめよ、ルッキズム?時代に反してるわ!! でもね、サバの中の人(!!)がいうには、 声はね、クレヨンしんちゃんのネネちゃんと エヴァのアスカが少…
「終わったよ、行こう」 原題は「Borsalino and Co.」(ボルサリーノ&カンパニー) マルセイユの墓地 死んだ相棒のフランソワ・カペラ(ジャン・ポール・ベルモンド)を見送る ロッコ・シフレディ(アラン・ドロン) この冒頭のシーンだけで、泣きそうになりました(笑) 「ボルサリーノ」(1970)は、どちらかといえば ベルモンドに寄った華やかさとコミカルさが光る作風でしたが こちらはガチで陰惨な復讐劇 男は皆殺し、女には硫酸 樽に入れられ爆死 最後は生きたまま機関車の石炭と燃やす 一方でこれらのシーンは ヌーヴェル・ヴァーグを皮肉っている、とも言われているそうです (ヌーヴェル・ヴァーグ…
バンド・メンバーを紹介する司会のチェイサーさん(右) 「アラン・ドロン生誕記念」シネマ・ライブコンサートも今回で11回目を迎える。fpdの参加は10回目となる。企画・司会進行のチェイサーさんは、今回は、これまでの映画の一部をスクリーンに流してバンド演奏を聞くというスタイルを変更したという。 より演奏を楽しんでもらうために、シネマコンサートというよりもバンドのライブコンサートというイメージにした。そのため、最初の15分程度、どこにもない映像を流し、そのあとは、新曲なども含めて演奏にフォーカスしたのだった。 結果的にこれはよかったと思った。 スクリーンがあると、当然会場の照明は暗くなり、ミュージシ…
9月1日(金)息子、コロナ陽性になる。 9月2日(土)朝、31日から宿泊していたビジネスホテルをチェックアウトして、いつもの病院に検査を受けに行く。その後、早稲田南町にある漱石山房記念館に。漱石が亡くなるまでの9年間を過ごした旧居(漱石山房)があった地に、新宿区が整備した記念館。漱石がこの地で、このような書斎で「三四郎」「こゝろ」「行人」などの名作を書いたのだと思うと感慨深い。館内にある「CAFE SOSEKI」で、銀座の「空也もなか」とのセットメニューをいただく。ここで空也もなかが食べられるとはと思い、後から店のHPを見てみると、「唯一の公認取扱店」とのこと。空也もなかは、「吾輩は猫である」…
今回もタバコにまつわるお話をしていきたいと思います。 ネタがタバコですので、未成年の方はご遠慮くださると幸いです。またこのブログでは喫煙を促進する意図はありません。タバコは自己責任で成人してから吸いましょう。 小道具としてのタバコ ルパン三世 次元大介 ルパン 銭形警部 峰 不二子 映画の中のタバコ カサブランカ 勝手にしやがれ ゴッドファーザー 風立ちぬ 小説や歌の中のタバコ 小道具としてのタバコ タバコって、今でこそ嫌われ者ですが、その昔から結構、映画や歌の歌詞、小説なんかに小道具として使われていたりします。 特に法律上は子供は吸えませんから、大人の雰囲気やシチュエーションを醸し出すのに非…
原題は「Le Doulos」(ジャン・ポール・ベルモンドの被っていた帽子の名称) 同じくベルモンド主演で「ボルサリーノ」(1970)という映画もありますが (フランス語の)帽子には警察などで使われる隠語の 「いぬ」(密告者)という意味もあるそうです オープニングのタイトルロールから雰囲気抜群 映像のスタイリッシュさは半端ありません ガード下の歩道をトレンチコートに帽子の男が ポケットに手を突っ込み歩いている なんですか、これ(笑) これだけでフイルムノワール ただ、メルヴィルにしては(ベルモンドだけに 笑)セリフが多い そのわりにプロットはかなりややこしい 冒頭に主要登場人物の説明があるので、…
※本ページはアフリエイトプログラムによる収益を得ています 勝手にしやがれ [DVD] 基本情報 あらすじ 感想 自らの手で瞼を下ろすラストシーン ジャンプカットの衝撃 意外と濃い?!ジーン・セバーグのメイク 人生変わった度 基本情報 公開年:1960年 監督:ジャン=リュック・ゴダール 脚本:ジャン=リュック・ゴダール 原案:フランソワ・トリュフォー キャスト:ジャン=ポール・ベルモンド(ミシェル・ポワカール/ラズロ・コバクス)ジーン・セバーグ(パトリシア・フランキーニ)ダニエル・ブーランジェ(ヴィタル刑事) 上映時間:90分 あらすじ マルセイユで警官を殺してパリに逃げて来た自転車泥棒のミシ…
いぬ 4Kリストア版 [Blu-ray] ジャン=ポール・ベルモンド Amazon フィルムノアールって何?フィルムのRってこと?Lもある?というくらいよく分かってない人がこんな映画見ていいのかと思うのですが、金と時間の浪費と言われようが見えてしまうのは仕方ないのです(アマプラはDVDしか見当たらないのですがね…) 刑務所を出所したモーリスは、友人のシリアンから紹介された家に強盗に入るが、警察が来ており、騙されたとわかり逃げるが途中で警官を殺してしまい、撃たれたモーリスは意識を失う。その後モーリスは気が付くと家で闇医者に手当てを受けていたが、事件はシリアンに密告されていたのではないかと考える……
アルゼンチンの赤ワイン「プリヴァータ(PRIVADA)2020」。 (写真はこのあと牛のサーロインステーキ) ワイナリーはボデガ・ノートン。 今やアルゼンチンを代表する品種となっているマルベックとカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロをブレンド。 ルビーレッドの色合い、豊かな果実味が主役の濃厚な赤ワイン。ボトルも重い。 ワインの友で観たのは、NHKBSで放送していたアメリカ映画「I am sam アイ・アム・サム」。 2001年の作品。 原題「I AM SAM」 製作・監督・脚本ジェシー・ネルソン、出演ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、ダコタ・ファニング、ダイアン・ウィーストほか。 知的障害を…
www.nhk.or.jpフランスの2大スター、ジャン=ポール・ベルモンドとアラン・ドロンが共演したギャング映画。 1930年代のマルセイユを舞台に、友情の芽生えた元泥棒ロックとチンピラのフランソワが、成り上がるために街の裏社会を牛耳る2大ボス、マレロとポリ、影の実力者リナルディ弁護士の3人を潰そうと画策する姿が描かれます。 2大スターの演じる男臭いキャラクターが魅力的なのはもちろん、彼らが挑む強大な敵も魅力的に描かれているのが見どころ。 殴り合いや銃撃戦などアクションも盛りだくさんで、ハラハラドキドキとした展開が繰り広げられます。 1930年代当時の街の様子やファッションが再現されているのに…
THE TED TIMES 2023-33「兎たちの暴走」 9/7 編集長 大沢達男 映画『兎たちの暴走』(兎子暴力 The Old Town Girls)』は、中国を語る上で欠かせない新しい中国映画です。 1、アンニュイあるいはノンシャラン 「アンニュイ」(物憂げで気怠い)あるいは「ノンシャラン」(無頓着で投げやり)」とでもいうのでしょうか。 映画『兎たちの暴走』の登場人物を見ていて、そんな想いにとらわれました。中国映画では初めてのことです。 その映画に出てくる人は、北京・上海の大都会の人ではなく、四川省の南端にある地方都市「攀枝花市(はんしかし)」の人々だから、さらに驚きました。 私が知っ…
◆この番組の感想はネタバレ全開になっています。◆映画紹介番組Hollywood Expressレポートです。BS191 WOWOWプライムにて。
お題「一番繰り返して観た映画は?」 気狂いピエロ(字幕版) ジャン=ポール・ベルモンド Amazon 繰り返して「観た」のではなくて「聴いた」のですが… 昔むかし、ビデオ・テープのダビングなんてできなかった時代(なんかコピーコントロールかかってましたよね。それにそもそもビデオデッキ二つ家には無かった…)、私は、多分レンタルビデオを借りたんだと思う(それともTV放送だったのか?) でゴダール「気狂いピエロ」の音をでっかいカセットデッキで録音したのです… Verasquez... から最後のセリフまで… 何度も聴きました… ところでアンナ・カリーナが可愛く口にする Pierrot le fou! …