ヒツジ、ヤギの伝達性海綿状脳症。
発症したヒツジが牧柵などに体をこすりつけて(scrape)脱毛する症状からこの病名がついている。
伝達性海綿状脳症の中では最も早くから存在が知られており、ヨーロッパ各国では18世紀から19世紀初頭に既に疾病の記録が見られる。
(ただし、伝達性が確認されたのは1936年で、病原体としてプリオン仮説が立てられたのは1982年)
わが国では1974年にカナダから北海道に輸入されたサフォーク種のヒツジとともに侵入し、1981年に発症が認められた。これまで北海道以外に東北、関東、九州での発生が知られている。
BSEの起源であるという説もあるが、明らかではない。
ヒトに直接には感染しないと考えられている。