冬季、雪上・氷上での走行に利用される自動車用のタイヤ。いわゆる「冬タイヤ」の一つ。
その名は、スタッド(スパイク)を持たない(レス)ことから。
それまで冬タイヤとして一般的に使われてきたスパイクタイヤが、アスファルトを削ることによって生じる粉塵(車紛)による公害が問題になり始めた昭和60年ごろから、スパイクタイヤへの法的な規制とも相まって普及した。
コンパウンド(ゴム)がやわらかい、ブロックやパターンが粗い、あるいは路面をひっかく素材や吸水性のある素材を用いるなど、雪や氷に食い込んだり、水はけをよくするような機構や機能を持たされている。
一般雪上ではスパイクタイヤ以上の性能を持っているが、アイスバーン、ミラーバーンと呼ばれる完全に凍結した路面や圧雪路では、制動性能などでスパイクタイヤよりも劣る。
各メーカーの宣伝などでは、制動性能の高さをさかんにPRしているが、冬の路面を夏の晴天の路面のように走行できるわけではない。
劣化してコンパウンドが固くなったり、ヤマが摩耗し設定されたプラットフォームが露出した場合は、スタッドレスタイヤとしての機能を持たなくなる。