一条真也です。『なぜ80年代映画は私たちを熱狂させたのか』伊藤彰彦著(講談社+α新書)を紹介いたします。著者は、ブログ『最後の角川春樹』で紹介した本を書いた気鋭の映画史家です。1960年愛知県生まれ。『映画の奈落――北陸代理戦争事件』『無冠の男――松方弘樹伝』などの著作で、映画人たちの修羅と栄光を描いて、ノンフィクションの新しい領域を切り開きました。 本書の帯 本書の帯には、「草刈正雄の焦燥、松田優作の覚醒、吉川晃司の躍動、高倉健の挑戦、内田裕也の不穏、伊丹十三の緻密、森田芳光の革新・・・・・・映画が激しくきらめいていた最後の時代の主役たちの裏側とは?」と書かれ、その背景には『復活の日』『ヨコ…