はじめに 今回は古典制御理論の初歩的なある事柄に関して筆者が抱いていた素朴な(あるいは幼稚な)疑問に関する書き散らしとなっています。あらかじめご了承下さい。 さて,2次遅れ系 のインパルス応答やステップ応答は,減衰係数ζ (> 0)の値によって3つに場合分けされることが広く知られています。この3つは特性方程式((1)式の分母 = 0)の解p1, p2に対応しており,それぞれ ζ < 1(p1, p2が共役複素数解)の場合,振動しながら減衰・収束する(不足制動) ζ = 1(p1, p2が重解)の場合,1と3の臨界状態(臨界制動) ζ > 1(p1, p2が異なる2つの実数解)の場合,振動するこ…