元素のひとつ。原子番号38。元素記号はSr。
周期表2族、アルカリ土類金属。
常温、常圧の下では固体で常磁性*1体、銀色の金属で比重は2.63。融点1050K(768℃)、沸点1655K。
原子量は87.62、最尤の同位体は88Sr(82.6%)。
炎色反応では赤色が出る。花火の色づけに用いられる。
人工元素の90Srは、半減期が28.8年、崩壊時はβ崩壊(最大エネルギー0.546MeV)で90Yになる。
なお90Yは半減期が64.1時間。崩壊時はβ崩壊(最大エネルギー2.28MeV)で90Zr(安定)。この過程でごく微量(0.02%)の90Yは1.75MeVのγ線を放出する。
90Srと90Yの間では2週間以上放置すると放射平衡の状態が成立するようになるので、90Srを密閉線源として利用するときは、実際には90Yの高エネルギーβ線を利用することになる。
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*1:外部磁場が無いときには磁化を持たず、磁場を加えるとその方向に弱く磁化する磁性を指す