身体なき器官 作者:スラヴォイ・ジジェク 河出書房新社 Amazon 『身体なき器官 』スラヴォイ・ジジェク著 長原 豊訳を読む。 いままでいろいろ読んできたジジェク本の中で、ぼくには、いちばんポップで、軽いように思える(ジジェク本比)。標題はご存知、思想界の藤子不二雄、ドゥルーズ=ガタリの『器官なき身体』をひっくり返したもの(最初はアルトーだよといいたい人に、ツッコミ防止で付記しておく)。 いきなり、こんなことを。 「哲学史におけるあらゆる偉大な『対話』は、多くの場合、誤解である。アリストテレスはプラトンを誤解し、トマス・アクィナスはアリストテレスを誤解し、ヘーゲルはカントとシェリングを誤解…