Susan Sontag、1933年ニューヨーク生まれ、 ハーヴァード、パリ大学で哲学を学ぶ。 雑誌編集者を経て大学で哲学を講じる。 2004年12月28日没。
アメリカの批評家、作家。代表作に『隠喩としての病』『反解釈』『写真論』など。
なぜ「スーザン・ソンダク」と誤って記憶している人が多いのかは疑問。
随分前に読んでいたのだが、まとまらないので書くのは止めていたが、別に論じるわけでもないし、きちんと理解できていないのを認めた上でそれなりに整理しようと思い、また手にとってチャレンジすることにした。著者の波戸岡景太さん(明治大教授)は「こいつ、読めていないな」と思うだろうが、それはしょうがない。 スーザン・ソンタグ(1933-2004)に出会ったのは(もちろん著書に)、たぶん1980年代後半か90年代前半。自分の給料で本を買えるようなった頃。「隠喩としての病い」が最初だった(原書は1979年刊)。ソンタグ氏はすでに知識人として名は成していて、こちらからすれば「背伸び」の対象。当時は、みすず書房や…
朝のオキザリス・バーシカラー 閉じた状態のオキザリス・バーシカラーは、上画像のようになっている。というか、もっともピントがきているヤツはまだ、あまり開いていない花かもしれない。後ろのボケたヤツは閉じ方が緩いので、そのアタリの加減がどの様なコトになっているのかは分からない。 真剣に観察して追及する情熱もないのだが・・・そのうち気付くかもしれない。 地植えのビオラたち さて、寒いので、庭に出ないで窓際から撮影。望遠レンズは便利だ※。そしてオリンパス改めOM SYSTEMだけど、ワガハイの機材はまだオリンパス時代に購入したモノだ。やっぱり軽量だから助かる。腰痛持ちには巨大な望遠レンズは拷問でしかない…
読んだ本 ヴァルター・ベンヤミン『来るべき哲学のプログラム(新装版)』晶文社 (2011) スーザン・ソンタグ『私は生まれなおしている:日記とノート 1947-1963』河出書房新社 (2010) 大江健三郎『新装版 大江健三郎同時代論集10 青年へ』岩波書店 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『新装版 大江健三郎同時代論集10 青年へ』 メモ "ガストン・バシュラールによる、次のような想像力の定義を、※※君よ、僕はこれまでいくたびか自分の考え方の根幹に置くといってきた。《いまでも人々は想像力とはイメージを形成する能力だとしてい…
読んだ本 スーザン・ソンタグ『私は生まれなおしている:日記とノート 1947-1963』河出書房新社 (2010) 苫米地英人『日本転生 絶対絶命の国の考え方』TAC出版 (2023) 古川日出男『の、すべて』講談社 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 今日から小説を少しづつ書き始めた。 もう思考実験をいっそ小説のなかでやってしまえ、ということで、書きながら、考えながら、情報を引き出しながらも仕入れながら、とにかくいろんなことに忙しい冬になりそうである。 ・・・ 『私は生まれなおしている』 メモ "私が作家、優れた作家である状態を…
読んだ本 ジェフリー・ロバーツ『スターリンの図書室:独裁者または読書家の横顔』白水社 (2023) ヴォルテール『カンディード 他五篇』岩波文庫 (2005) スーザン・ソンタグ『私は生まれなおしている:日記とノート 1947-1963』河出書房新社 (2010) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 だいぶ久しぶりに紀伊國屋書店新宿本店へ赴いた。 店内がリニューアルして綺麗になったのはいいのであるが、正直なところ個人的には前の配置がよかったと思っている。 人文書関連のコーナーが非常に狭い。ひとり立ち読みしていたら狭すぎて通路が塞がれるときがある…
突如写真に興味を持ち始め、どこへ行くにもカメラを携えていた若かりし頃、「これ読んでみなさい」と知人から渡されたのが、この本だった。 「写真論」スーザン・ソンタグ著 近藤耕人訳 晶文社 原書の刊行は1977年、今から46年も前のこと。 なのに時代遅れと感じるどころか、最初から最後まで、まるで今を語っているようで、時代を超えた名著である。 この本は写真について、だけじゃない。 著者スーザン・ソンタグは写真を通して、芸術を、文化を、アメリカを、現代社会を、世界を、見据え論じる。 対象には決して介入せず、外側から見つめ、考察し、その姿勢は熱心ながら冷めており、気遣いながらも突き放し、世界を俯瞰する彼女…
昨日の補足から始めようと思う。 etsuro1.hatenablog.com スーザン・ソンタグの「写真論」って、ナニかと論じられ、註解され、引用されたりする。だが、この本を語るにしても読解するにしても、フォイエルバッハを避けて通るコトが出来ない。そして無神論とはいうものの、無神論者にもいろいろなスタンスがあるので一括りにしてしまうのも違うねぇ。 ソンタグはユダヤ系、フォイエルバッハはど~だったっけ?まあ、若い頃の著述にキリスト教批判とされる箇所があって失職したんだっけ?いずれにせよ、キリスト教という宗教・宗派については信仰が無かったり、不信感を抱いたりしていた・・・ってな感じかなぁ?だが、イ…
著名な批評家による、戦争やテロリズムに関する写真論 スーザン・ソンタグは1933年に生まれ、2004年に没したアメリカの作家・批評家である。『反解釈』や『写真論』などの著書、あるいは「キャンプ」という美的概念の定義などでよく知られている。(小説も書いていますが私はまだ読んだことないです) 今回紹介する批評的エッセイ『他者の苦痛へのまなざし』は原著が2003年に刊行されているので、最晩年の書ということになる。 他者の苦痛へのまなざし 作者:スーザン ソンタグ みすず書房 Amazon 邦訳書で本文が120ページ程度というごく短いこの本の主題は、戦争やテロリズムを被写体とした写真、あるいは映像につ…
はてなブックマークは人間の負の感情の巣窟であり、アクセスすれば何かしらの嫉妬・怒り・恨み・辛みの感情の発露と、それを抑圧するために生み出したルサンチマン(奴隷道徳など)に溢れてる。そして今日もいいルサンチマンを見つけたぞ。 anond.hatelabo.jpこれを書いた増田は俺とよく似ている。俺と同じく、独身のアラサーとかアラフォーで、彼女もおらず結婚できない孤独な男ではないだろうか?等と決めつけるのは失礼だが、それは重要なんだ。パートナーの有無によって「理解のある彼くん」に対する嫌悪感にグラデーションが生じる。パートナー不在だと嫌悪感が高まる。なぜか?それは、 モテない独身は、男女が結ばれる…
スーザン・ソンタグ『こころは体につられて: 下』河出書房新社 (2014年) 、 『ブランショ生誕100周年 : 次の百年の文学のために 現代詩手帳特集版ブランショ2008』思潮社 (2008年) 、 里中李生『私は昨日まで日本を愛していた』イースト・プレス (2021年) 、 ディケンズ『大いなる遺産 上』新潮文庫を読む。 ディケンズは分からないが、それ以外の3冊はそれぞれベクトルは違えど、共通点として「芸術」がある。 ソンタグは多くの芸術に関する批評書を出しているが、今日は日記を読んだ。 ソンタグは多感で恋愛体質であるように感じる。 恋愛に関する日記が多い。 そして、芸術が好きな人間は恋愛…
こんにちは。 あまり動かない一日だった。 体調が悪いとかじゃなくて、身体を動かす気力が全くない感じ。 かといって、抑うつ気味というわけでもなく、読書はしたし、食事も取れている。 一応、胃腸炎の病み上がりなので、養生という名目で、不動を自分に許して過ごした。 夜、夕食後になって、少しづつ動く気力が戻ってきた。明日には出歩けそうだ。 (_ _).。o○ 夕方、ケアマネさんから電話をいただいた。 息子が将来的に入居できそうな、近隣の障害者施設のリストを送ってくださるとのこと。 出来るなら、気軽に会いに行ける距離にいて欲しい。難しいかもしれないけど。 (_ _).。o○ スーザン・ソンタグ「隠喩として…
こんにちは。 台風みたいに風が強い。 (_ _).。o○ 感染性胃腸炎なのか風邪なのか分からないけど、亭主以外の家族に頭痛、発熱、腹痛、嘔吐をもたらした何かは、ほぼ終息したようだ。 末っ子(19歳・ADHD)は、まだすっきりしない様子だったけど、新学期早々に必修の講義を欠席したくないと言って、頑張って大学に行った。 長女さん(27歳・ASD)は、先日体験入所したグループホームについて、ケアマネさんと話し合いをするために、亭主と一緒に出かけた。 今回、入所中に胃腸炎をくらってしまい、少々残念な体験になってしまったこともあり、あと何回かショートステイをしてみてから、今後のことを決めることになったそ…
マシュマロを設置したところ質問などをいただいたので、すでにキャスなどで答えたのも含めて回答します。昔のプロフ帳文化が大好きで、答えを考えるのは結構楽しかったりする。でも匿名だからといって悪口を入れてくるのはダメです……。短い人生の時間をもっと他のことに使って欲しい。 マシュマロ→茅野にマシュマロを投げる | マシュマロ Q1.ジェンダーの勉強を始めたいと思っているのですが、おすすめの入門書はありますか? A1.ジェンダーの勉強といっても、あなたの関心がどのあたりに向いているのかによっていろいろですが… ざっくりLGBTとは…みたいなところだと森山至貴『LGBTを読み解とく』、フェミニズム系では…
高崎生活も残り少なくなり、プロジェクターと広い壁のある部屋ともお別れなので映画をとにかくたくさん観た一か月。充実していた。 -思想- 栗原康の『超人ナイチンゲール』、森元斎の『死なないための暴力論』という現代日本の二大アナキストの本を読んだ上で、ジェームズ.C.スコットの『実践日々のアナキズム』を読んで完全なるアナキズム脳になった。常に権威や支配や暴力に対して敏感でありたい。 暴力について考えついでに『ガンディーの真実』も読んだが、教科書的な説明とは一味違うガンディー論で面白かった。『笑いの哲学』で笑い、『スーザン・ソンタグ』で写真や映画についても哲学的に学ぶことができた。どんどん自由に批評・…
波戸岡景太『スーザン・ソンタグ』(集英社新書)を読む。副題が「脆(もろ)さにあらがう思想」。昔『反解釈』が話題になったアメリカの知識人で批評家・作家だ。私も『写真論』と『他者の苦痛のまなざし』は読んだけど、小説『死の装具』は50年近く前に買ったまま、まだ一度も読んでいない。 三牧聖子が朝日新聞で本書を紹介している(1月13日付け)。 著者が注目するのが、ソンタグの「ヴァルネラビリティ(脆さ)」に関する思考だ。ソンタグによれば撮影とは被写体のヴァルネラビリティに関与することである。この姿勢なしに苦しむ被写体を見ても、その苦痛は決して理解できない。ソンタグは、苦しむ体に興味を抱くのと同じ人間が裸体…
藤井さんへ 儀礼的な挨拶に見えるかもしれませんが、鳩アンソロジーではお世話になりました。故郷喪失アンソロジーも企画されているとのことで、バイタリティに頭が下がります。 故郷喪失について考えていたのですが、ディアスポラや災害避難、難民などに目を向けると、自分の喪失感がままごとに感じられます。自分は数年前に鬱病になって以来、だいたいベッドでゴロゴロしているのですが、喪失感を脳内物質の作用による虚無感と半分無意識に混同しているに過ぎないように思えます。実家へも、煩わしいと感じる一方で、大学の学費も、上京先のアパートの家賃も負担して貰っているのが現状です。 敷衍して「故郷」を捉えても、先日、分断と喪失…
www.nytimes.comデイヴィッド・J.スカル(公式サイト、Wikipedia)の名前を久しぶり見たなと思ったら、訃報だった。車の事故に巻き込まれて亡くなったとのこと。享年71。彼の著作は、日本でも90年代後半に次々と邦訳が出た。ハリウッド・ゴシック―ドラキュラの世紀作者:デイヴィッド スカル国書刊行会Amazonモンスター・ショー―怪奇映画の文化史作者:デイヴィッド・J. スカル国書刊行会Amazon『フリークス』を撮った男―トッド・ブラウニング伝作者:デイヴィッド J.スカル,エリアス サヴァダ水声社Amazonマッド・サイエンティストの夢―理性のきしみ作者:デイヴィット・J. ス…
以下、日記です(12万8千字くらい) 1クール分の日記は文量オーバーで半分にしたらそれでもオーバーしたのでひと月ずつの投稿です。大半は一度UPしたものですが結構書き足しもあります(7万字くらい)。そのなかでのハイライトは…… ・『Dead Tech』原著が言いたいことは『廃墟大全』で言及された価値観とたぶん逆なのでは? ・『戦災殃死者改葬事業始末記』すごい。 ・「生きて帰ってこい」と手紙に口にと特攻隊に言う家族は最低でも4組はいる。 ・記録・日記にでてくる立小便の頻度解析で東京の焼跡・復興度合いが調べられないか? ノーベル文学賞受賞の立小便。夢声が見た便所の中という国家安泰とその破綻。 ※話題…
毎週日曜日は、この一週間(1/8~1/14)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者.編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(②回以上のもの) ◆サンデー毎日 (今週号は休刊) ◆女性自身 (今週号は休刊) ◆女性セブン(今週号は休刊) ◆週刊現代「日本一の書評」: 1/13・1/20 号 6 冊互換性の王子 雫井脩介 水鈴社 2,090人間標本 湊かなえ KADOKAWA 1,870父がしたこと 青山文平 KADOKAWA 1,980 ②謎の…
読んだ本 フッサール『デカルト的省察』岩波文庫 (2001) モリエール『人間ぎらい 改版』新潮文庫 (2012) スーザン・ソンタグ『反解釈』ちくま学芸文庫 (1996) フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『反解釈』 メモ "歴史的進歩の観念を信じているくせに、新マルクス主義の批評家たちは、非社会主義の国々における現代文化の興味深い創造的な特質に対して、奇妙な鈍感ぶりを示してきた。一般に前衛的芸術に関心がないこと、質も意味もさまざまな現代芸術、現代生活の諸形式をひとまとめに告発…
読んだ本 澤田直『サルトルのプリズム:二十世紀のフランス文学・思想論』法政大学出版局 (2019) フローベール『感情教育(上)』光文社古典新訳文庫 (2014) スーザン・ソンタグ『こころは体につられて 下:日記とノート 1964-1980』河出書房新社 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー日記 『サルトルのプリズム』 メモ "つまり、あらゆる世代がどのような文学神話によって育てられ、自らの作品を書くことになるのか、これがサルトルに執拗につきまとったテーマなのだ。" P13 (『サルトルのプリズム』) プルースト・・・金利生活者 『ここ…
2023年の読書メーター読んだ本の数:130読んだページ数:33957ナイス数:749人が人を罰するということ ――自由と責任の哲学入門 (ちくま新書 1768)の感想議論の展開がダイナミックで目からウロコ。素晴らしい。読了日:12月26日 著者:山口 尚別れの色彩 (新潮クレスト・ブックス)の感想独特の重みがあって読み応えがある。読了日:12月26日 著者:ベルンハルト・シュリンク職場のメンタルヘルス・マネジメント ――産業医が教える考え方と実践 (ちくま新書 1714)の感想知ってることばかりだった。読了日:12月20日 著者:川村 孝日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか (光文社新書 12…