3月21日 近々聴きに行くので予習中なのだけど、シュトラウスの英雄の生涯を途中で退屈せずに最後まで聴けたことがいまだにないのは、聴き方が悪いのかしら。 前半の長いヴァイオリンソロで眠くなり、後半の過去作の引用でうんざりする。あまりに標題的なせいか、ロマン的な自意識過剰が鼻につくのか。 英雄という存在そのものがすでに時代遅れなのかも。ナポレオン以後、英雄の名に値する人が出ただろうか? 英雄の対極の、平凡な一家庭人を描いた家庭交響曲のほうが、曲としてはるかに聴きごたえがあるし、卑小な小市民の我々にふさわしい気がする。 3月24日 ウィリアム・ダルリンプル William Darlymple 著『9…