作家の家 コロナ・ブックス編集部 作家と言っても、建築家だったり、画家であったりと幅広い。彼らの家のインテリアや拘りの建築を色々と紹介する本と思ったが、家そのものというより、その家に住んだ作家たちの生き様を紹介した本という方が近い。既に亡くなっているので、かつて執筆した自宅についての文章と家族が家での様子を書いた文章、知人らへのインタビュー等で構成されている。 大半は有名建築家に依頼したりと拘りの設計の中、賃貸の古い民家を紹介したものもある。昆虫や植物の細密画で絵本を数多く手掛けた熊田千佳慕がそれだった。電気もガスも通っていない、自然が近い農家の物置を改造した貸家に家族で60年住み、妻が脳梗塞…