Seleukos(紀元前305年〜紀元前64年)
アレクサンドロス大王の後継王国の一。セレウコス朝シリア王国。 ディアドコイの一人、セレウコス1世が建国。小アジア・地中海沿岸からインドとの境界に至る領土を有するヘレニズム世界の大国。 当初はセレウキアを都としたが、紀元前300年にアンティオキアを建設して首都とする。 大国ゆえ統治は難しく、ペルガモンやバクトリア、パルティアなどが分離独立して領土は縮小。また、東方に進出してきたローマの圧迫も受け、最終的にポンペイウスによって滅ぼされる。
ローマ史の本村先生が心性史を一つの軸に据え、一人で書き下ろす「地中海世界の歴史」も折り返しの4巻目となりました。ここまでは専門ではないオリエント、ギリシアといったところを扱ってきましたが、第4巻ではヘレニズム世界の歴史を扱っています。 前半の第1章から第3章まではマケドニア王国の台頭からヘレニズム世界の形成に至るまでの歴史の流れをまとめていきます。第1章を使ってフィリッポス2世、第2章でアレクサンドロス大王といったギリシア人から見たら辺境のマケドニアに現れた2人の傑物の事績をコンパクトにまとめています。 そして、第3章ではアレクサンドロス大王死後の後継者戦争とヘレニズム世界の成立を扱っています…
「タブレット」というものがある。モーゼの十戒石板なんかもタブレットと訳すし、モーゼ君は人民の牛ちゃん信仰にブチギレて割ってしまったけれども、現代社会においてはこれがまたもう充電なんかしていると踏みやすい位置にあったりして、踏んでしまった。液晶が割れて見られなくなってしまった。ゾン・アマのキンドルアンリミテッドなんかでストックして、寝る間の睡眠薬的にタブレットで読んでいたのだが、これがもうできなくなった。ひとり無用にモーゼ君状態であり、まあとにかく眠れない。 でどうしようかということで、リアル紙本のストックからなんか小難しいのを引っ張り出してきて、なんとか寝ようとしているわけですが(寝るには小難…
フランキンセンスの精油について調べていた時にエジプトについて少し触れてからというもの、最近はエジプト史や考古学に惹かれています。 【エジプトの歴史】古代から現代までをわかりやすく解説! ゼロからわかるエジプト史 教養としての世界史ch youtu.be 紀元前5500年頃 エジプトで人類が農耕や牧畜などの文化を持ち始める ナイル川の氾濫によってエジプトの地に豊富な養分をもたらす デルタ地帯を下エジプト、南部を上エジプトと呼ぶ ノモスと呼ばれる小さな国家のようなものが多数存在 紀元前3000年頃 ナルメル王が上エジプトと下エジプトを統一 それから3000年ほど古代エジプト王朝が続く 初期王朝時代…
グレコ・ローマンとひとくくりにすることが多いが、これはユーロセントリズムだと思う。 というのも、ローマ人がギリシャ人から多くを学んだのは事実だが、ギリシャ人側は人種的言語的にはローマに近くても、文化的経済的には中東・北アフリカ寄りだったからである。 ローマがカルタゴを滅ぼしたとき、ギリシャ人は野蛮なローマ人とけなし、フェニキア人に同情的だったし、プトレマイオス朝は王家こそギリシャ系だったが実際にはエジプト王朝そのもの(なのでプトレマイオス朝は古代エジプト最後の王朝としてカウントされている)だったし、ペルシア人はギリシャ人の王(アレクサンドロス)を認めた。 しかし、エジプト人はローマ人支配をギリ…
はじめに 文科省がしきりに「学力の3要素」と言う今日この頃、私立大学の世界史入試問題の変化について検証します。今回は立命館大学です。 www.ritsumei.ac.jp 1900年創立の私立京都法政学校に端を発し、1922年に法学部(法律学科、経済学科)からなる旧制立命館大学が発足しました(立命館の名は西園寺公望の私塾に由来)。 1933年には京大事件で辞職した教員18名を任用し、新制大学に移行後も戦没学生の慰霊碑の建設、1992年には国際平和ミュージアム設立など、時流に流されず民主主義を守る気概は世界史の入試問題にも表れています。 京大事件について https://www.ritsumei…
暗殺事件の一覧 ウィキメディアの一覧記事/ウィキペディア フリーな百科事典 8月15日 19世紀 9月23日 親愛なるWIKIWAND AI、これらの重要なものをするだけで、簡潔にしましょう: トップの事実と統計を挙げていただけますか?暗殺事件の一覧ですか?トップの事実と統計を挙げていただけますか 暗殺事件の一覧? 1. 暗殺事件の一覧には世界中の暗殺事件が表示されています。 2. ウィキメディアの一覧記事は歴史的な暗殺や犯人に関する情報を伝える。 3. 記事には政治家、宗教指導者、王族など様々な人物が含まれています。 あなたが私に伝えたいことは私に伝えてください 最終更新: 2024/4/4…
シオニズム ユダヤ人およびユダヤ教 表示 宗教 表示 テキスト 表示 民族・名称 表示 宗派 表示 言語・学問 表示 歴史 表示 反ユダヤ主義 表示 法令 表示 政治 表 話 編 歴 シオニズム(ヘブライ語: ציונות, )、シオン運動、シオン主義は、イスラエルの地[注釈 1]に故郷を再建しよう、あるいはユダヤ教、ユダヤ・イディッシュ・イスラエル文化の復興運動を興そうとするユダヤ人の近代的運動。後者の立場を「文化シオニズム」と呼ぶことがある。 テオドール・ヘルツルは、現代シオニズム運動の創始者である。1896年に出版した小冊子『ユダヤ人国家』(Der Judenstaat(ドイツ語版))で…
<!-- more --> イラン高原:古代から現代までの歴史的舞台 イラン高原は、小アジアとインドに挟まれた地域で、古代から多くの高い文明を持った国家が興亡してきました。この地域は、アケメネス朝、パルティア、ササン朝などの舞台となり、7世紀以降はイスラーム化しました。 地理と文化 イラン高原は、西アジアの現在のイラン=イスラーム共和国一帯に広がっています。山脈が東西に連なり、中央部にはカヴィール砂漠やルート砂漠が広がっています。牧畜が主な生業であり、東西貿易路が通ることから、古来交易が盛んでした。 民族と王朝の変遷 イラン高原に最初に定住したのはエラム人で、彼らは前12世紀にスサを都として王…
2024年の上半期ベスト本を選んでみました。 本村先生の地中海世界の歴史の1巻と2巻はセットにしようかとも思いましたが、明らかに内容が違うので単独であつかいます。あとは「両京十五日」は2巻セットでだしておきます。 そんなわけで日本語では11冊選びました。下半期はどうなるか。 なお、洋書は読み終わったのが1冊(Chrubasik,B. Kings and Usurpers in the Seleukid Empire)だけです。Boris Chrubasik「Kings and Usurpers in the Seleukid Empire」 Oxford University Pressはセレ…
<!-- more --> 小アジア/アナトリア:歴史の十字路 アナトリア半島:古代から現代までの変遷 アナトリア半島、またの名を小アジアとは、西アジアの西端に位置する歴史的に重要な地域です。現在はトルコ共和国の一部となっていますが、この地はヒッタイト、ペルシア帝国、ローマ帝国、ビザンツ帝国、セルジューク朝、オスマン帝国といった多くの大国によって支配されてきました。アナトリアは、北に黒海、西にエーゲ海、南に地中海を臨み、東はアルメニア、メソポタミア、シリア地方へと続いています。この地域は、かつて「アジア」と呼ばれたローマ時代の属州の名前から、ヨーロッパに対する東方世界全体を指す言葉へと意味が拡…
<!-- more --> バビロン:古代の栄光から現代への影響 バビロンは、メソポタミア南部のバビロニア地方に栄えた古代都市で、紀元前1900年頃にバビロン第一王朝として繁栄が始まりました。新バビロニアのネブカドネザル王は、ユダ王国を滅ぼし、多くのヘブライ人を捕囚として連れ去りました。紀元前538年、アケメネス朝ペルシアのキュロス2世がバビロンを征服し、捕囚を解放しましたが、その後、バビロンは次第に衰退しました。 バビロン第一王朝の都として、バビロンは「神の門」を意味するマルドゥク神の神殿がある宗教都市から、繁栄した都市へと変貌しました。『旧約聖書』に記されたバベルの塔は、バビロンのジッグラ…
<!-- more --> バビロニアの興亡と文明の遺産 バビロニアは、古代メソポタミア南部に位置し、バビロンを中心とした地域で、バビロン第一王朝から始まり、カッシートの王国や新バビロニア王国など多くの王朝が興亡しました。この地域は、ティグリス・ユーフラテス川流域のオリエント世界の一部であり、北部はアッカド、南部はシュメールと呼ばれ、それぞれアッカド人とシュメール人が居住していました。紀元前3000年頃、シュメール人は青銅器文化を持ち、メソポタミア各地に都市国家を築きました。これらの都市国家は、アッカドによって統一され、その後シュメール人のウル第3王朝によって支配されました。 バビロニア王国は…
読了、バクトリア王国の興亡。世界哲学史のミリンダ王の問いからバーミヤン展を経て辿り着いた。BC334年からのアレクサンダー東征の後、現在のタジク、アフガン、パキスタン地域に200年以上存続したギリシャ人の王国の物語。ヒンズークシ山脈の北側で発見されたアレクサンドリアの遺構は圧巻です。https://maps.app.goo.gl/JzFpxwuN1zFkbWbs7?g_st=ic また豊富に発行されたコインに刻まれた王名やシンボルを使って、王朝の系統や支配域を調べるという手法も面白い。BC150年ごろガンダーラ辺りを支配したメランドロス王の金貨の表にはギリシャ語でバシレウス(王)、裏にはカロシ…
アレクサンドロス死後の抗争を経て成立したヘレニズム世界では、アンティゴノス朝、セレウコス朝、プトレマイオス朝が大国として存在していました。このなかでセレウコス朝は支配領域は最も広大でしたが、そこから自立していくペルガモンやバクトリア、そしてパルティアのような国々もありました。そして、東西で王を称する者が度々登場したことも知られています。本書は王と「簒奪者」についてとりあげ、セレウコス朝の王権について論じていきます。 まず、序文ではセレウコス朝への新しいアプローチの枠組みの中に本書を位置づけつつ「簒奪者(usurper)」という言葉を用いることについての著者の見解が示されています。 1章でセレウ…
読了時間 15分 下に紹介する動画は世界の歴史を地域別に知れる動画になります。また、地域ごとの国の興亡をおおまかに知ることのできる動画です。王朝の領土などの情報について詳しく知りたい方は世界史の教科書などを見ることをお勧めします。また、「清王朝 領土」などとインターネットで検索するのも良いでしょう。 史图馆(日本語の漢字なら史図鑑と書く)さんによるユーラシア大陸全体の歴史の動画動画のリンク www.youtube.com 概要この動画は紀元前34世紀から紀元後21世紀までのユーラシア大陸のそれぞれの国の勢力範囲を図に示した動画で西暦2019年2月18日にアップロードされました。特定の地域(例え…