スパイク・リー監督作『セントアンナの奇跡』 新宿テアトルタイムズスクエアにて プロモーションにもあるように、 現代のニューヨークで起きた、動機不明の殺人事件から物語は幕を上げる。 犯人は定年退職間近の勤勉な郵便局員。 黒人。 彼はその担当窓口で、切手をもとめた客を唐突に射殺するのである。 家宅捜査の結果、犯人の部屋からはある意外なものが発見される。 それは、フィレンツェのサンタ・トリニータ橋にあった彫像。 その、春を意味するプリマヴェーラの首が、みつかったのである。 16世紀から残る建築物として名高いものだったが、先の大戦でドイツ軍に破壊されて以降、行方がわからなくなっていた。 はて、 なにゆ…