ボーカル宮本を擁する日本のバンド、エレファントカシマシは、現在を後期と捉えると、初期・中期・後期と、大きく音楽性を変化させてきたグループである。 初期の骨太のギター・ロック、中期のメロディアスなサウンド(ポニー・キャニオン時代以降)、そしてそれらを綜合したような現在のポップさが前面に出た音づくり。聞いてて驚くほどに変化しているのは、なによりその音楽性だ。 だが、ここでは歌詞に注目してみることにする。取り上げるのは、2曲ある。雨というモチーフが共通していることを受けて、「夕立をまってた」(エレファントカシマシ5 1992)から「季節はずれの男」(俺の道 / 2003)への歌詞の上での思想の変化を…