●ぼんやりしていると、ニュースを追いかけてしまって戦争の映像ばかり見ることになるので、そうならないように映画を観ている感じがある(戦場で殺し合っている夢を見て目が覚めた)。 『わが友、イワン・ラプシン』(アレクセイ・ゲルマン)をDVDで観た。ペレストロイカを受けて、90年代の初めにゲルマンやカネフスキーやソクーロフなどが日本で紹介された時の驚きはとても大きなものだったし、今、改めて観ても、その時の驚きはほぼ同じ強さで反復される。 空間と時間の分節の仕方、運動の分節の仕方、出来事とその展開の分節の仕方、感覚や感情の分節の仕方が、それまで知っていた常識的な映画とはまったく異なっているとしか思えない…