本書は3・11東日本大震災と、それに続く福島第一原発(F1)事故当時、総理大臣を務めていた菅直人議員(立憲民主党)が2021年に発表されたもの。昨年「東電福島原発事故、総理大臣として考えたこと」を紹介しているが「これも読んで」と送ってもらった。 世界でも最大級の原子力事故だったF1、これをきっかけに筆者の東電を始めとする関係者との闘いが始まった。この辺りは前著と重なるところもあるが、恐怖を感じたものとして、 1)暴走した原発そのものへの恐怖、最大5,000万人が避難する事態も考えられた。 2)放射能への恐怖、半減期2万年以上のプルトニウムが与える影響が分からない。 3)経産省&東電への恐怖、重…