8月28日--。ソ連軍が北方領土・択捉島に侵攻してから78年となる。ロシアの歴史家ボリス・スラヴィンスキーの著書「千島占領1945年夏」では、択捉島には日本軍の第89歩兵師団の将兵1万3,500人いたが、上陸地点に日本軍の軍使が到着し、降伏の用意があることを伝え、武装解除はスムーズに行われたとなっている。しかし、色丹島の上陸作戦に参加したイーゴリ・スミルノフは「海軍のクリル諸島(千島列島)南部への上陸」の中で、「日本軍との交渉の過程で奇妙な事件が起きた。すべてがスムーズに進んだわけではなかった」と書いている。スミルノフは海軍中尉として北太平洋艦隊の機雷敷設艦「ギジガ」に乗船し、色丹島上陸作戦に…