PC-6001で、マイコンソフト(電波新聞社)から発売されたゼビウス。アーケード版であるナムコのゼビウスが一番最初に移植されたのがこのタイニーゼビウスであるが、ハード性能の違いが大きくあまりに移植度が低かったため、タイニーの文字を付けることでナムコから発売許可を得た。
PC-6001のスクリーン3(横128ドット、縦192ドット、赤色・緑色・青色・黄色の4色)を使用し、スピード確保のためドットを更に荒くしてゼビウスを再現しており、お世辞にも見やすいとは言えなかった(むしろ目に悪かった)が、当時はあのゼビウスが家でプレイできるということでかなりの人気を博した。プレイするには、メインメモリを16KByte増やすROM/RAMカートリッジが必要。
プログラマーは、X68000やセガサターンにスペースハリアーを移植したことで有名な松島徹氏。彼がタイニーゼビウスを電波新聞社に持ち込んだときは小学生だったらしい。後に、パワーアップ版のタイニーゼビウスmkIIが発売されている。こちらはPC-6001初代機は対応していない。
大ヒットとなったファミコン版のゼビウスよりも先に発売されているが、ハード性能の違いによりかなりプレイ感覚が異なる。もちろん、スペックの低いPC-6001のタイニーゼビウスの方が低移植ということになる。しかし、ファミコン版では浮遊しなかったアンドアジェネシスが浮遊したり、タイニーゼビウスmkIIではできる限りアーケード版に忠実なマップを再現していた。
余談として、PC-6001=タイニーゼビウスと連想されるほどインパクトが大きく、「低性能なハードに無理やり移植したらこんなにダメになる」「タイニーゼビウスみたいなゲームしか作れない低スペックな機種(PC-6001)」というネガティブな代名詞的として使う人が多い。また、タイニーという名前が付いたソフトは他にもあったが、一般的にはタイニーゼビウスを示す。