タブラ・ラサ(tabula rasa)とは、ラテン語で「白い板」という意味です。哲学においては、人間の心は生まれたときには何も書かれていない白紙の状態であり、経験によって知識や観念が獲得されるという認識論の立場を指します。 この考え方は、17世紀のイギリスの哲学者、ジョン・ロックによって提唱されました。ロックは、デカルトの生得観念説を批判し、人間の心は生まれたときには何も書かれていない白紙の状態であり、経験によって知識や観念が獲得されるという考え方を主張しました。 ロックによれば、人間の心には、生まれつき備わっている知識や観念はない。私たちが持っている知識や観念は、すべて経験によって獲得される…