ワーグナー作曲の三幕オペラ。(1845年ドレスデン初演) 原題は「タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦」 「タンホイザー伝説」と「ヴァルトブルグの歌合戦の伝説」の2つの伝説を元にして製作されている。
アニメ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場する、ザフトの新鋭艦「ミネルバ」搭載の陽電子破城砲。 アークエンジェルの「ローエングリン」に相当する兵器である。 ちなみに「ローエングリン」「タンホイザー」ともにワーグナー作の歌劇である。
ワーグナー:歌劇『タンホイザー』2024年3月3日(日) 東京文化会館 タンホイザー:片寄純也 エリーザベト:梶田真未 ヴォルフラム:友清 崇 ヴェーヌス:土屋優子 指揮:アクセル・コーバー 管弦楽:読売日本交響楽団 合唱:二期会合唱団 演出:キース・ウォーナー フランス国立ラン劇場と提携した本プロダクションは2021年に続く2度目の上演ですが、自分は今回が初めて。アクセル・コーバー氏によるバイロイトの音が東京文化会館に響くことを期待したものです。 席はもちろん5階席。舞台が見切れていたり床しか見えなくてもなんのその、都民芸術フェスティバル(東京都)のおかげで冬のオペラはE席2000円で観劇で…
ここ数日は急に寒くなり、なかなか体がついていかないですね‥‥。 さて、本日はカラヤンと「タンホイザー序曲」について綴っていきたいと思います。 最近、ワーグナーがマイブームになっているので、このお題で書いてみることにしました。 カラヤンは「タンホイザー序曲」をベルリン・フィルと録音しています。1974年にEMIでの録音と、その10年後の1984年にドイツ・グラモフォンでの録音です。 そのCDがこちら。 EMIのジャケット、格好いいですよね!これを買ったときは、しばらく机の前に飾っていました。2つの録音は、ともに序曲だけではなく、序曲に続いて「ヴェーヌスベルクの音楽(バッカナール)」が続いている演…
ショルティー、ウィーンフィルの演奏で、リングと同じく、毎朝CDの1区切ずつ聞きました。 舞台が見えるような録音は素晴らしい。 巡礼の合唱、懺悔の動機、入場行進曲など、心に響く音楽。 一方、タンホイザーの歌はさほどの名旋律がなく、ストーリーの最後も急に展開して終わるので、最後の感動がうすかった。 思えば、リングの神々の黄昏も、最後が性急に終わったように感じた。 それまでの過程を重視している、ということなのか。 次はニュルンベルグのマイスタージンガーをクナで。
昧爽の光が窓帷の隙間から漏れている。朝まで一文にも成らぬ事に精を出して愚かな事だと思うが、これが私の生である。 先刻まで『トリスタンとイゾルデ』のリブレットを読んでいた。岩波上梓の高木卓譯。この三幕からなる楽劇の台本は、作曲者自らが「トリストラムとイゾーデ」伝説のヴァリアントをもとに書き下ろしたもの。音楽は1865年にミュンヘン、ハンス・フォン・ビューローの指揮で初演された。 中世騎士物語をもとにしているが相違はある。その最たる点は、コーンウォールへの航路上に於ける、トリスタンとイゾルデの媚薬の飲み方だろう。中世詩の方で二人は、侍女の粗忽により偶然に媚薬を受けた。対するワーグナー脚本に於ける二…
www.youtube.com タンホイザーは童貞達の面前で淫蕩な歌をうたい城を追い出された。 Dir, Göttin der Liebe, soll mein Lied ertönen!愛なる女神!汝に捧げん我が歌をGesungen laut sei jetzt dein Preis von mir!今高らかに汝を称へさせ給へDein süsser Reiz ist Quelle alles Schönen,悉皆の美は汝より生れund jedes holde Wunder stammt von dir.悉皆の奇蹟は汝の名に行はるWer dich mit Glut in seinen Arm …
コロナの第8波が下火になったので、新国立劇場に「タンホイザー」を観にいて来ました。 前回オペラを観たのが2021年11月、新国立の「マイスタージンガー」ですから、なんと1年3ヶ月ぶり。久々のオペラは、す・ば・ら・し・かったです。ぽん太はいつも4階席ですが、こんかいはぎりぎりでチケットをとったので、豪華に3階席。舞台も良く見え、音もよく届きました。 新国立の「タンホイザー」を観るのは、2013年、2019年に続き3回目。見慣れたブロダクションのはずでしたが、いろいろと初めて気がつくことが多かったです。ヴェーヌスベルクで映像が映し出されるのもその一つで、4階からだと舞台奥がよく見えませんでした。 …
誉むべきかな、稀世の大芸術家リヒャルト・ワーグナー。 私はオペラのはじまりと偕に倏忽として地上から攫われた。斯の至高の音楽が続く限り、舞台上の幻想こそが実在で、それ以外の全ては非存在である。私は斯く確信させられたのだ。それは引力の束縛から解放されたような、異常な逸楽であった。 やはりワーグナー楽は劇場で真摯に聴くべきだ。自宅で料理をしながら口ずさむ『ドン・ジョヴァンニ』のような音楽とは性格が異なる。『タンホイザー』は一キリスト教徒の「信仰宣言」である。その3時間に及ぶ音楽は、DEUS CARITAS EST、この至純にして至高な3語に集約される。私とワーグナーの信じる神は同一である。故に私がど…
1861年皇帝ナポレオン三世の勅命により『タンホイザー』のパリ初演は実現した。しかしボードレールによれば、『タンホイザー』は「聴かれさへしなかつた」。大衆とジャーナリスムの心無い作品非難に対し、ボードレールは雄勁なワーグナー擁護論を張った。 ボードレールに拠れば、『タンホイザー』は「人間の心を主要なる戦場として選んだ二つの根源の闘争、即ち、靈と肉、天国と地獄、神と悪魔の闘争」を表現している。即ちアンチモニーが存在している譯だが、作品の進行につれ、前者は支配を取戻し、そしてフィナーレに於て栄光の勝利を収める。 「真の音楽とは、異なった脳髄のうちに類似の観念を暗示するものである」との考えを有してい…
2021年2月20日 二期会 東京文化会館ワーグナー タンホイザー指揮 セバスティアン・ヴァイグレ演出 キース・ウォーナー管弦楽 読売日本交響楽団狩野賢一(ヘルマン)、片寄純也(タンホイザー)、大沼徹(ヴォルフラム)、田崎尚美(エリーザベト)、板波利加(ヴェーヌス) 他 以前にもコメントしたことがあるが、二期会公演の感想記事を書く時、毎度「何だか申し訳ないな」と思ってしまうことがある。それは、歌手団体の公演なのに、真っ先に書いてしまうのは、演出のことだったり、指揮者がリードする音楽全体の仕上がりだったり、オーケストラのことだったりで、歌手に関することがほとんど後回しになってしまう、ということだ…
台風一過・・・というものの、今度は灼熱地獄が襲来している今日この頃。出来ることならあまり出歩くことは避けたいところだが、現在神戸の国際松竹でMETライブビューイングのアンコールで「タンホイザー」が上映中とのことであるので、それを見に行くことにした。これは2015年のシーズンの公演で、レヴァインが例のセクハラ騒動で追放される以前の公演のようである。本作品は私は今まで全く見たことがないので、この際に見ておこうという考え。私は同じ作品を何度も見に行こうと考えるほどコアなオペラファンではないが(と言いながらも「椿姫」などは既に複数回見ているが・・・)、やはり見たことのない作品には興味がそそられる(しか…