何度か聴いていたのだけれども、書き記す機会のなかった録音。ドヴォルザークの偉大なる陰と陽、前者が第9番ならば後者は第8番。後期作品が名曲として認定され、残されていることに異論はない。おおよそ自分が期待している交響曲におけるカタルシスが両者に存在しているので。ドヴォルザークを聴こうと思い、いつものドゥダメルではなくビシュコフを選択したのには、それなりに理由があるような気もしている。最新の録音であり、ドゥダメルのそれと比較して明らかに端正寄りの演奏を聴かせてくれるビシュコフとチェコ・フィルの演奏は、派手な装飾を最小限に抑え、ドヴォルザークが持つ美しくも親しみやすい旋律をじっくりと堪能させてくれるか…