漢(おとこ)らの時代は過ぎ去り五月鯉 慧海が越えたネパール・チベット境のクン・ラ峠(5,411m) (参考に、稲葉香さんというヒマラヤを探検している女性の本(*2)が出ているので、写真を使わせていただいた。彼女は慧海に刺激を受けて、彼の辿ったルートを歩く追体験をルポしていて、とても興味深く参考になる。) 河口慧海の「チベット旅行記」(白水社 上下)を読んだ。前から気になっていた本でたまたま息子が慧海の話をしたので、読む気を起こしたのだった。息子はカトマンズの大寺院の傍らで慧海を知ったのだそうだ。 例によって、通り一遍の読後感想にしかならないが、先ずは驚いた。 簡単に概要を言うと、慧海は僧であり…