全く、チャップリンの映画を見ていると貧乏が怖くなくなりますね。『キッド』にしても『犬の生活』にしても。いや勿論映画の中の話ですからそれは決して現実ではなく、本当にあんな赤貧極貧の中に生きるならば途方に暮れて唇を噛み空を見上げる時だってあるのは分かりますが。でも製作者であるチャップリンも映画の中にメッセージを込めているのではないでしょうか。「貧乏はつらい。人間の尊厳もへったくれも無い。でも心掛け、生きる方針一つで前向きに暮らす事だって出来る。それは決して不幸で恐ろしい事ばかりではない」遠い空に希望を映して生きているのです。貧しくて今日を生き抜くばかりの毎日ではあるが、自分という人間を発揮して生き…