オリジナルの「Twin Bee」は1985年に発売されたアーケード用縦スクロールシューティングゲーム。コナミバブルシステム基板を用いた作品の第一作目。当時としてはまだ珍しい二人同時協力プレイが可能で、ポップでコミカルなグラフィックと軽快なサウンドで人気を集め、ファミコン版の発売もあって同時期にリリースされた同じコンセプトの競合作「エグゼドエグゼス」(カプコン)を圧倒した。
一見「ゼビウス」に似た背景グラフィックの舞台が「どんぶり島」という名前だったり、自機ツインビー(1P側)とウインビー(2P側)が腕の生えた乗り物であったりと、随所に当時人気だったコミック/アニメの「Dr.スランプ」の影響が見てとれる。
八方向レバー+二ボタン。ボタンはそれぞれ空中のショットと地上への爆弾であり、「ゼビウス」に似ている。空中ショットは画面内に二発まで、対地爆弾は腕の数に応じて投げられる(0〜2発)。「ゼビウス」の様な照準はないが、自機の前方射程距離内に地上物を置いてボタンを押すと勝手にロックオンして倒してくれる。
スクロールにあわせて漂う雲にショットを撃ちこむとベルが出現する。基本は黄色だが、五発撃ちこむごとに青→黄(×4)→白→黄(×4)→緑→黄(×4)→赤→黄(×4)→‥‥と色が変化する。黄色のベルを取ると得点、それ以外の色を取ると色に応じて自機がパワーアップする。
また、地上物を破壊すると、ボーナス点となるフルーツに混じって空中ショットが三方向になるベルか空中敵を全滅する☆が出現することがある。三方向ショットに限っては分身には装備されず、自機のみとなる。
自機から生えた二本の腕に敵の攻撃がヒットすると、当った方の腕がなくなってしまう。腕が左右とも失われると自機一機につき一回だけ画面上方から救急車(車ではないが‥‥)が出現し、これに触れると腕が元に戻る。腕がなくなると地上への攻撃が不可能となるが、左右方向からの一発分のバリアとして機能するとも言える。
なお、腕がある場合でも敵の攻撃が自機本体に当れば即死である。
一定距離を進むとボス戦となる。ボスは五種類で、六面以降はループとなる。背景もそれに合せてループするが、道中の攻撃パターンは異なる。エンディングの様なものは存在せず、ゲームオーバーにならない限り無限にループする。
ファミコン版、MSX版、X68000版、携帯電話用アプリ等が存在するが、アーケードと全く同一仕様のものはなく何らかのアレンジが施されている(実質的にファミコン版がベースとなっている)。
PSP用「ツインビーポータブル」、DS用「コナミアーケードコレクション」でアーケード版が完全再現された。
1986年、ファミコンディスクシステム専用ゲーム。オリジナルの二人同時プレイに加え、外部拡張端子に差したコントローラを用いて三人同時プレイができるのが特徴。三人目のプレイヤーは「グインビー」。
また、ステージ構成が変更され、奇数面は横スクロール、偶数面が縦スクロールとなった。自機のパワーアップにレーザーが加わったり、最終ボスが蛇の様なデザインだったりしたため、当時のファミコンユーザーは「これが事実上のファミコン版『沙羅曼蛇』か」と落胆した。余談だが後に「沙羅曼蛇」は正式に移植される運びとなった。
1989年、ファミコン用ROMカートリッジ。変化球すぎた「もえろ〜」に比べると初心に立ち戻った内容で、難易度も低く抑えられている。
1990年、初代ゲームボーイ用カートリッジ。タイトルは「パロディウスだ!!」にあやかったものと思われる。
PSP用「ツインビーポータブル」にアレンジ版が収録されている。
1991年、久しぶりのアーケード用続編。グラフィックや演出を大幅に強化し、アニメ調のキャラクターをメインに据えて、後のコナミのキャラクタービジネス企画の礎となった記念碑的作品。そのキャラクター性ばかりが取り沙汰されるが、ゲームとしても出色の出来である。
ビジュアルイメージとして、初代の「Dr.スランプ」風の雰囲気に加えて「天空の城ラピュタ」や「風の谷のナウシカ」のイメージをあまりにも大胆に取り入れたことで話題になった。第三ステージのBGMの曲名は、そのものずばり「天空の要塞ラピュタ」である。
X68000、PCエンジン、プレイステーション、セガサターンに移植された。PSP用「ツインビーポータブル」にも収録。
1993年、スーパーファミコン用カートリッジ。「出たな!!」の直接の続編。「ウインビー国民的アイドル化計画」なる企画の一環としてリリースされ、やはりキャラクター性を前面に押し出している。
PSP用「ツインビーポータブル」に収録された。
1995年、「ウインビー国民的アイドル化計画」から展開したラジオドラマ「ツインビーPARADISE」の世界観を元に作られたアーケード用シューティングゲーム。シューティング作品としては今のところ最終作。
「出たな〜」「Pop'n〜」の続編だが、主人公キャラクター達の名前が「〜PARADISE」に準拠したものになり、ラジオドラマと同じ声優がふんだんに起用されており、オープニングデモでは主題歌まで流れる等、当時のアーケードゲームとしても異色の作品であった。
「出たな!! ツインビーヤッホー DELUXE PACK」としてプレイステーション、セガサターンに移植された。PSP用「ツインビーポータブル」にも収録。
ラジオドラマやアニメ展開したツインビーPARADISEや、ツインビーPARADISEのキャラクターを使ったアクションゲームやRPGなどへと展開。
「合い言葉はBee!」は当時のオタクの間で有名なフレーズとなった。