【あらすじ&ひとりごと】 佐藤究さんの直木賞、山本周五郎賞受賞作品『テスカトリポカ』を読みました。 暴力シーンや殺人、麻薬・臓器密売など、想像以上に凄まじかったですが、ストーリーはとても濃厚なクライムミステリでした。 しかも500頁を超える長編ですが、そんなえぐいシーンでは自分がやられているような感覚になって、自然と肩に力が入り読んでいたものの、その圧倒的な臨場感に中だるみもせずに読み終わることができました。さすがに重厚感のある作品でした。 メキシコから日本へ逃れてきた母・ルシアと、暴力団員・土方興三との間に生まれた土方コシモ。 コシモは友達もいなければ、授業にもついていけず、小学4年生になっ…