クリスティーの作品には色々なジャンルの引用が見られます。詩人のアルフレッド・テニスン(1809~1892)には、やはり同じイギリス人として親しみがあるのでしょうか、「親指のうずき」以外にも「鏡は横にひびわれて」、「ポケットにライムギを」にも、引き合いに出されていました。 次回のセミナーに用いる「親指のうずき」では、シャーロット姫(テニスンの作品に登場する姫)が、タペンス(主人公である探偵役のひとり)がイギリス片田舎のB&B(宿泊と朝食のみ提供する宿)で見た夢に、登場します。 『彼女は眠りに落ち、そして夢を見た。見たところシャロット姫のような女性があの窓からのぞいている。』親指のうずき ハヤカワ…