ヘリコプターの尾部にある、横向きに取付けられた小さいローター。テイルローターとも。
メインローターを回転させる反動に対し機体が回転することを防止する。また、ピッチ(羽根の迎え角)を調整して方向に関する操縦に用いる。
メインローターを2箇所に設けて互いに逆回転させるもの(CH-47等)や、メインローターを二重反転としたもの(カモフKa-50等)は、メインローター自体で反動を相殺できるのでテールローターをもたない。
テールローターは人の背の届く高さにある場合があり危険なことから、代わりにファン(回転部の周囲を胴体や尾翼が囲っている)を用いるものや、尾部から空気を噴出するものもある。これらは騒音低減にも寄与している。
ファンを用いるのはアエロスパシアル(現ユーロコプター)が先駆者で、「フェネストロン」は同社の商品名。川崎OH-1など他社の機体でも採用されている。
尾部から空気を噴出する形式はマクドネル・ダグラス(現ボーイング)が開発し、「ノーター」と呼ばれる。