ディスタンクシオン

(一般)
でぃすたんくしおん

文化的洗練を通して差異化を計ること。
「卓越化」「超越化」「区別立て」「差異化」などと訳されることが多い。
ブルデューによる1979年の著書の題名であり、この概念は彼の論を通して理解すべきである。


ブルデューは、当時のフランスの諸階級に対して文化的嗜好に関する調査を行った。
その結果、上流階級と民衆階級の差異が明らかになった。


彼は上流階級成員の文化的趣向の在り方に着目する。
上流階級の成員は、生活維持に密着した問題から相対的に開放されており、より審美的な観点から物事を観照する傾向をもつ。
それは「下の階級の成員との差異化」と「上流階級の成員との同一化」という欲望を反映したものである。


こうした志向が芸術的洗練という形で表出して上流階級の文化資本を構成し、さらに再生産が成され世代間を受け継がれていくのである。


つまり、他者から自分を区別し、選民的価値観を安定させるというディスタンクシオンの作用が、階級分化と既成階級構造の維持の基本原理となるのである。


注意すべきなのは、ディスタンクシオンは文化的趣向の誇示という意図的な行為ではなく、あくまで無意識的な性向(ハビトゥス)による行為であるという点である。


distinction〈仏〉

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