モーグル選手(フリースキーヤー)ジョニー・モズリー(USA)が2002年のソルトレークオリンピックで披露したオリジナルエアー.いわゆるオフアクシス,いわゆる3D.SAJによると「斜めに前方回転してから1回ひねり」したエア.
このエアの重要性は,その視覚的なインパクトだけではなく,モーグルのレギュレーション自体を変えてしまったという点にもある(オリンピック翌年の2002-2003シーズンからレギュレーションが変わり,オフアクシスが解禁になった).
オリンピックという大舞台で,ジョニーはディナーロールを完璧にメイクし,その形容しがたいがインパクト抜群のエアーに観客は度胆を抜かれた.しかし,オフアクシスのエアーは当時のフリーライドの世界では当たり前であっても,モーグルではこれを視野に入れたレギュレーションが整備されておらず,ジョニーの順位は4位とメダルに届かなかった.しかし,このジャッジは賛否両論を呼ぶこととなり,上述した「オフアクシス解禁」へと繫がることになる.一方,当の本人は「「メダルは取れなかったけれど、驚くほど気分がいい.ディナーロールができたことで、メダルを取ったのと同じくらい気分がいい」とサバサバしたものだった.
ちなみに,ジョニーがディナーロールを初披露したのは1999-2000年のX-Gameビッグエアマッチである.滞空距離,30メートル前後のビッグエアであったが,実況では「ロデオ720」と紹介されていた.察するに,ディナーロールという名前はその後に付けられたと考えられる.