1970年代に出版された和田誠さんの本に『サミー・デイビス・Jr来日公演でお得意のモノマネを披露する。ナット・キング・コールやディーン・マーチンに比べてアル・ジョルスンは反応がない、アメリカでは大受けするのだが』。 これを裏付けるような映画が「ロング・グッドバイ」”The Long Goodbye”(1973)のセリフ。私立探偵フィリップ・マーロウが無実の罪で警察に連行され、指紋採取に反抗してスタンプの黒インクを顔に塗り「アル・ジョルスンでも歌おうか」。 アル・ジョルスンは顔を黒塗りして黒人風要素を歌に盛り込み、20世紀初頭に大スターになった。これ以前の19世紀、黒人の舞台出演が許されない社会…