デイヴィドソン
Donald Davidson
現代アメリカを代表する哲学者の一人。2003年没。
邦訳されている著作は以下の二点。
『行為と出来事』、服部裕幸・柴田正良訳、勁草書房、1990.ISBN:4326100826
『真理と解釈』、野本和幸ほか訳、勁草書房、1991.ISBN:4326100907
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ネオプラグマティズム潮流に沿って私的に読みたい本をリストアップ
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後期授業開講＠火曜日5限５講 本日の授業内容 前期は、最小述語論理という体系について、論理結合子の導入規則と除去規則を意味を考えずに紹介してきました。 後期授業の初回である今回は、「論理結合子の意味とは何か」について考えてみたいと思います。 この問題を考えるためには、最初に「『論理結合子の意味』という言葉の意味とは何か」を考える必要があります。具体的には、二種類のアプローチの仕方（モデル論的意味論と証明論的意味論）の基本的なアイディアを紹介し、あわせて、モデル論的意味論におけるスリングショット論法などについても検討します。 授業内容 前期の復習 命題論理の論理記号の導入・除去規則 述語論理の論…
フィルカルvol.5 no.2
表紙のカラーリングが好き 読む前は描写の哲学特集が一番の目当てではあったけれど、他のとこが結構面白かった 悪い言語哲学入門とかファース論文とかフィルカル Vol. 5, No. 2―分析哲学と文化をつなぐ―作者:山田圭一,池田喬,佐藤暁,松永伸司,銭清弘,難波優輝,村山正碩,朱喜哲,加藤隆文,大厩諒,岸本智典,入江哲朗,仲宗根勝仁,濵本鴻志,中川裕志,稲岡大志,玉田龍太郎,和泉悠,矢田部俊介,ロデリック・ファース,岡本慎平,青田麻未,中山弘太郎,杉本英太,八重樫徹,飯塚舜発売日: 2020/08/31メディア: 単行本（ソフトカバー） 対談「哲学対話:言葉による言葉の吟味としての」 (山田圭一…
にんじんと読む「実在論と知識の自然化（植原亮）」🥕 実在論の基本的枠組み
少々先走る部分もあるが、第一章と第二章を読み終えたいま、改めて第一章と第二章を振り返ってみたい。実のところ、第二章の記事は中途半端である。こうなったのは、読み進めるうちに自分の理解の浅さがはっきりしてきてしまったからだ。 この記事では実在論と知識の自然化: 自然種の一般理論とその応用という本の第一部『実在論の基本的枠組み』の内容を要約しつつ、自分なりにまとめなおしてみよう。 そもそもの問題意識 実在論 v.s. 規約主義 【自然種とは？】 【自然種の特徴、実在性】 【メカニズムについて】 スワンプマン そもそもの問題意識 Twitterでその本はなにが面白いのかと聞かれ、やりとりするうちに、自…
近代哲学の根本問題「主観／客観」
近代哲学の根本問題 カントの解決 【認識論的主観主義という要請】 【カント『純粋理性批判』を読む】 【これまでのまとめ】 フッサールの解決 【現象学入門】 【現象学的還元という方法】 【フッサール現象学の展開】 【時間意識の現象学】 ハイデガーの解決 【ハイデガーによるデカルト批判】 【世界内存在の哲学】 【自己と時間性】 ドレイファス＆テイラーの解決 【媒介説から逃れる】 【新しい世界把握】 【「考える」を考える】 【「前概念的」なものの場所】 【接触的描像への移行】 【反論の一蹴：マトリックス―――桶の中の脳】 立て直される実在論 参考文献リスト 近代哲学の根本問題 ピュロン主義者が言った…
タルスキのT文に関するメモ（科学的実在論論争との関わりで）
ばく～にゃです。結局更新がかなり久々になってしまった。前期の授業も終わってここ一週間以上は絶賛夏休み中。まぁ夏休みもやることたくさんあるけど！！でもでもばく～にゃの「夏」はまだまだこれからっ、ってときにスーパーなんかでは秋っぽい飾り付けやらしたり、ビールも一足はやめの「秋」商品やら出してたりしてりしてるのみると、「これから夏だってんのに何勝手に秋にしてるんだ！勝手に秋にするな！夏はこれからだっ」などと一人で心の中でいってます（は？）。ちなみにこれは毎年思ってる。8月までが夏だなんて誰が決めた！？ はい、まぁそんなわけで暇があるときに少しずつ更新していきたいと思います。今日は以前こちらの記事でも…
経験論の私的ノート
【経験論から言語哲学へ】 【イギリス経験論：方法自体を反省するときさえ、その方法に依拠する】 「経験から実践知を得ようとするそうした試みを（その方法自体を反省するときさえ、その方法に依拠するような愚直さで）包括的に実践し、その結果、多様な思考を生んできたのが、近代の「イギリス経験論」であった。」(勢力尚雅・古田徹也著『経験論から言語哲学へ』、2016年、p3) 【経験から実践知へ】 「イギリス経験論は、経験から実践知を得ようと試みる方法を（その方法自体を反省するときさえ、その方法に依拠するような愚直さで）包括的に実践した。」(勢力尚雅・古田徹也著『経験論から言語哲学へ』、2016年、p13) …
イアン・ハッキング『言語はなぜ哲学の問題になるのか』
[このままではずさんなレビューになってしまったのでまたあとで書き足す予定] 読書レビューするするいっといて全然してないので久々に。いろいろ読んだ本自体はあるのだけど、面倒だったり図書館で借りて手元になかったりして最近レビュー放置が続いている。そのため全部とまではいわないが、まぁ面白かった本に関していえばちょくちょくここでも紹介していきたい。 イアン・ハッキング著 『言語はなぜ哲学の問題になるのか』(原題は Why does language matter to philosophy?, 邦訳 1989：原書 1975）を読んだので簡単に感想を紹介。訳者はパース研究などで知られる伊藤邦武先生であ…
7/9（木）のタスク
今日やったこと ・自宅の外に出る、雨が降っているので傘をさす ・電車の中でカント『純粋理性批判』を読む：ドイツ語と日本語の両方を使って Kritik der reinen Vernunft (Philosophische Bibliothek 505) (German Edition) 作者:Kant, Immanuel 発売日: 1998/07/01 メディア: Kindle版 純粋理性批判上 (平凡社ライブラリー) 作者:イマヌエル・カント 発売日: 2005/02/09 メディア: 文庫 ・パスポートの更新 ・書店内にあるカフェで論文を読む：とある哲学者の自由意志と決定論の非両立論につい…
オースティンの言語行為論
【「偽」とは不適切性の一種か】 真にも偽にもなりえないがその発話が不適切にはなりうる文がある。 ①「船をエリザベス号と命名します(I name)。」 ②「彼女を妻とすることに同意します(I do)。」 ③「遺言：私の銀時計を弟に譲ります(I give)。」 ④「明日は雨である方に賭けます(I bet)。」 ⑤「やあ」は、真にも偽にもなりえないが「不適切」(infelicitous)にはなりうる。 →たとえば初対面の人に「やあ」と発話するのは「不適切」(infelicitous)である。 ※⑥相手が約束を守っていない場合に「約束を守ってくれてありがとう」とその人に言うのは「皮肉」である。皮肉は「…
異世界言語推理（？）ラノベ『異世界転生したけど日本語が通じなかった』の紹介
先月に途中まで読んだラノベを紹介。その名も、『異世界転生したけど日本語が通じなかった』である。実はこのラノベの存在自体は私は数年前から知っていたのだが、読み始めたのは最近ようやくのこと！（今更ェ・・・。というか何年も存在を忘れていた。）最近にわかに内容が再び気になりだしたので、先月のとある一日の夜の間一気にとりあえず第一部まで読み通した。 異世界転生した主人公が異世界の住人たちとどうやって意思疎通してるんだろうかというような設定については、気になったことがある人も少なくないはず。その辺の事情については一応の説明がなされているような作品もあるにはあるが、まぁ大抵は「大人の事情」ということで割愛さ…
クワイン、デイヴィドソン、オースティン
【クワイン】 概念枠相対主義を批判した概念枠絶対主義者。内在的な全体論者。感覚と経験を重視した人。カルナップの弟子である。 【経験主義の2つのドグマ】 【ドグマ①要素還元主義】 感覚的経験によって真偽の判定を受けるのは個々の命題ではなく数多くの命題の集合全体である。外的世界についての我々の言明は個々別々にではなく一個の全体として感覚的経験の裁きに直面する。感覚的経験の裁きを受けるのは個々の命題ではなく数々の命題の全体である。 【ドグマ②分析性と総合性の峻別】 数学や論理学の分析命題とされてきたものの改訂の可能性もある。相対性理論を真とすることは、ユークリッド幾何学に修正をうながした。 【概念枠…
D・デイヴィドソン『行為と出来事』
D・デイヴィドソン 服部裕幸・柴田正良訳 『行為と出来事』 勁草書房 D・デイヴィドソン（1917-2003）の『行為と出来事』を読了しました。本書はデイヴィッドソンの主として行為論に関わる論文を集めた“Essays on Actions and Events”の抄訳です。どうせなら全訳してほしかったところなのですが、いろいろな事情があったのでしょう。「行為・理由・原因」、「心的出来事」などの著名な論文が収録されているほか、行為文の論理形式や因果性に関する論考も含まれています。 【満足度】★★★☆☆
新コロナの警告／ファシズム2.0に抗い持続を保障する潜性イノヴェーションはエトノス＆生命の一回性を「共有する自由」で繋ぐ『日常』にある（2／2）
■新コロナの警告／ファシズム2.0に抗い持続を保障する潜性イノヴェーションはエトノス＆生命の一回性を「共有する自由」で繋ぐ『日常』にある（2／2） ・・・それは「地球環境の保全、および平凡な一般国民（99％派）のリアルな『日常』こそ倫理に基づくデュー プロセスの土台であることの再確認が必須！」との警告でもある！・・・ ＜注＞ファシズム2.0･･･20世紀型ファシズム（20世紀初頭に現れたナチス・ドイツ、ムッソリーニのイタリアの亜流ネオ・ファシズム（またはネオナチ）と“ほぼ同義”だが、ここでは例えば安倍政権がそうであるように「新自由主義と独裁の癒着」を明確化させるため「ファシズム2.0」と名付け…
新コロナの警告／ファシズム2.0に抗い持続を保障する潜性ノヴェーションはエトノス＆生命の一回性を「共有する自由」で繋ぐ『日常』にある（2／2）
■新コロナの警告／ファシズム2.0に抗い持続を保障する潜性イノヴェーションはエトノス＆生命の一回性を「共有する自由」で繋ぐ『日常』にある（2／2） ・・・それは「地球環境の保全、および平凡な一般国民（99％派）のリアルな『日常』こそ倫理に基づくデュー プロセスの土台であることの再確認が必須！」との警告でもある！・・・ ＜注＞ファシズム2.0･･･20世紀型ファシズム（20世紀初頭に現れたナチス・ドイツ、ムッソリーニのイタリアの亜流ネオ・ファシズム（またはネオナチ）と“ほぼ同義”だが、ここでは例えば安倍政権がそうであるように「新自由主義と独裁の癒着」を明確化させるため「ファシズム2.0」と名付け…
