「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」河野啓 <所感> 「何もしないくらいなら何かした方がよい」という行動至上主義に一石を投じる。 ただし、その主義が生み出された一端は著者によるもかもしれない。 いや一端ではなく発端だったのかも。 主人公の栗城氏の功績は「七大陸最高峰単独無酸素で登頂を目指す」という、多くの人には心に刺さりがちが言葉を生み出したことだろう。間違いなく人を巻き込む力はあった。そしてそれが全てだった。 <目次> 序幕 真冬の墓地 第一幕 お笑いタレントになりたかった登山家 第二幕 奇跡を起こす男と応援団 第三幕 遺体の名は「ジャパニーズ・ガール」 第四幕 エベレストを目指す「ビ…