右手にハンドル 左手にはずり落ちそうなガイドのジョノカ 風になびく長い髪 それは少し陽に焼けた栗色 舞い上がる砂埃 まるで火星の砂埃を思わせる細かさ 栗色の髪が砂埃と混じりはじめ トラクタのエンジン音が変わり始める 日が沈み始め空の色も変わり始める 空には”甘の川銀河”が広がり始めた トラクタはいつの間にか宇宙への線路に乗り 徐々に徐々に上昇していく 青い地球は遠ざかり 周りの闇が二人を包む ガイド役のジョノカが「ワープ航法・・・オン!」と叫ぶ 彼は黙ってシフトレバーの奥に隠されたレバーを引く 字幕が流れた 「もしかしたら私たち、始まったの?」 「そうかもしれないね、さっきまで楽屋にいたようだ…