→「トランシルヴァニア」参照
東欧の地方名。現在のルーマニアの西部付近に相当。
地理的にはカルパチア山脈とトランシルバニア山脈に挟まれていることで独立性は高い。このためトランシルバニア公国として、キリスト教世界とオスマンとの狭間にあって複雑な政治的地位にあった。
ハンガリーでは“エルデーィ”(Erdély)と呼ばれる。
【あらすじ】 ルーマニア、トランシルバニア地方の田舎の村。若者は出稼ぎに出ている。村での職場は、パン工場くらいしかない。しかし、低賃金で働き手がいない。 ドイツに出稼ぎに出ていた男が帰ってくる。出稼ぎ先の食肉工場で暴力沙汰を起こし、逃げてきたのだ。久しぶりの我が家だが、妻は塩対応。幼い息子は、登校を渋り、何かあったのか口をきけなくなっている。男は、息子を甘やかすなと言い、妻と口論になる。 さびしい男はかつての恋人とよりを戻す。その恋人は、パン工場の採用責任者。人手不足のため、3人のスリランカ人を雇い入れる。 この村には、ルーマニア人、ハンガリー人、ドイツ人系の人々が住んでいる。かつては、ロマ(…