ケガの症状により、救急隊や医師等により治療の優先順位を決定するシステム。
大規模災害時(地震、テロ災害)に用いられる。
119番の救急車の要請に対する「救急搬送トリアージ」というのも一部地域で試行されている。(参考:「東京消防庁<救急搬送トリアージの試行について>」http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/triage.htm)
由来はプランテーションのコーヒーの選別法。
はてなダイアリーでは2008年5月、トリアージを理解しない女子学生を侮蔑する大学講師のブログをきっかけに複数のはてな市民によりトリアージに関する論争が起きた。この議論については佐々木俊尚が「ブログ論壇の誕生」(文春新書)で概要と彼なりの評価を解説している。
2008年6月秋葉原路上で7人が殺された事件でトリアージが行われた。しかし後のTVではそこにトリアージ自体の危うさがあったこと報道された。一つは必要もないのにトリアージを行ったことであり、更にその中で救命隊の判断ミスで黒タグをつけ、本来死なずにすんだはずの人が死んだ可能性があった事である。
以下は2008年10月5日フジテレビ「サキヨミ」で放送された内容から:
秋葉原事件では事件発生後、周囲に多くの病院がありながら病院搬送まで長い時間がかったケースがある。息子が死んだXさんは息子(Aさん)が病院につくのになぜ時間がかかったのか疑問の声を上げている。記録によればAさんは実際1時間以上かかっている。番組は事件現場を写したビデオ、専門医、Aさんに現場で付き添った人、この事件でのトリアージ状況に関する救急隊の内部報告書などを紹介し、このケースを調査・報道した。
それによればAさんは負傷し、始め救命隊員により間違って心肺停止と判断され黒タグ(搬送しない)をつけられ、その後赤タグ(急いで搬送)になった。結局病院につくまで1時間以上かかり死亡している。Aさんに付き添った人は負傷直後にはAさんは喋れる状態だった事を述べている。700人の負傷者の出た2005年ロンドンのテロ事件では黒タグは2人だけで、秋葉原の事件では負傷者はずっと少なく、一方受け入れ病院は近辺に30以上と数多くあり、そもそもトリアージの必要はなく、順に搬送すればすむ。であるのに東京都消防庁はトリアージを行い、かつ最初にタグをつける時に間違いを犯しAさんを死なせた可能性がある。
番組報道内容から
伊藤隼也(ジャーナリスト)の番組コメント