[英] trickle-down theory
トリクルダウン理論とは、富裕層が経済的に豊かになることで、最終的には貧困層も豊かになり、全体に富が行き渡るという理論、または仮説のこと。
「トリクルダウン」とは、「したたり落ちる」という意味で、富裕層から貧困層へ富がしたたり落ちることを意味している。
具体的には、大企業や富裕層を減税により優遇することで、富裕層らの経済活動が活性化され、最終的に貧困層を含む社会全体に富が行き渡るという理論であり、新自由主義政策などにおける根拠とされることがある。
しかし、トリクルダウン理論が成立するためには、富がいずれ使用されること、富によって充足する欲求に限界があること、という2つの前提が必要であるとされ、実際にはその前提が成り立たないこと、また、トリクルダウンによって富裕層と貧困層の格差拡大につながるという負の側面も大きいことから、これを疑問視する声もある。