トリスタンとイゾルデ

(読書)
とりすたんといぞるで

概要

熱烈な恋愛が中心の、ブルターニュの騎士道物語。『アーサー王物語』に出てくる話でもあるが、ずっと後にワーグナーがオペラに仕立てたことで、現在でも著明な物語として楽しまれている。ワーグナーのオペラからは、第1幕の前奏曲や第3幕の「愛の死」が演奏会用の曲としても頻繁に取り上げられている。当時では斬新なその不思議な響きを持つ出だしの和音は、トリスタン和音として物議を醸し、後世の音楽家達に大きな影響を与えた。

あらすじ

マルケ(マーク)王の元へ嫁ぐためイゾルデは、マルケ王の甥であるトリスタンの船でコーンウォールに向かっていた。かつての許嫁を殺されたにも関わらず、イゾルデの心はトリスタンに強く惹かれていった。船上で言葉を交わす二人。運命を呪って、毒を呷るイゾルデとトリスタン。だがこの瓶が擦り替えられており、その中身の媚薬の作用によって、二人は夢うつつの内に激しい情交を交わしてしまう。ボードレール『悪の華』中の『地獄に堕ちた女たち』の「よれよれの旗さながらに、汝らの肉体をはためかせる」ように。
ちょうどその場面に突然マルケ王と、姦計者であるメロートが現れる。詰め寄るマルケ王。答えに窮する両人。そこへメロートが剣を抜き,トリスタンが応戦する。トリスタンは致命傷を負って倒れ、イゾルデの腕の中で息たえる。許そうと申し出に来るマルケ王。後を追うイゾルデ。

後世への影響

後世のラブロマンスのあらゆる原型として、多方面を照射している。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』も、ジェームズ・キャメロンの『タイタニック』だって、すべてこの作品を換骨奪胎したものだといえる。

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