旋律・リズムにトルコ風の要素の取り入れられた行進曲。18世紀後半、西欧社会ではトルコ文化がエキゾチックな異国情緒として一大ブームになっていた。その影響は当時の音楽界にも及び、特徴的なリズムや鳴り物を使った「トルコ風の曲」がもてはやされて、また多く作られた。
現在でもよく演奏されるトルコ行進曲としては、ベートーヴェンやモーツァルトのピアノ曲があげられる。いずれも上記に書かれたようなトルコ的エキゾチズムを取り入れた曲である。
モーツァルトのトルコ行進曲の正式な曲名は、ピアノソナタ第11番イ長調K.331「トルコ行進曲付」で、この第3楽章がトルコ行進曲と呼ばれている。