ご近所の庭を拝見していて、トロロアオイの花に出会いました。やや大ぶりの花弁は薄黄色で、中心には濃い紫の模様をつけています。柔らかい花びらが、風に吹かれて、ふわふわとゆらいでいました。根や果実をすりつぶすと、自然薯(とろろ)のような粘りのある液が出ることから、この名がついたのだそうです。その粘液は、和紙を漉く際の糊として欠かせない材料でもあります。生産者の高齢化にともなって、供給不足が続いているのは、他の伝統産品と同じ境遇とのこと。黄色い花は、一日花のはかなさを抱えながらも、どこか澄んだ明るさを湛えています。その姿を見ているうちに、ふと「アカルサハ、ホロビノ姿デアラウカ」という言葉を思い出しまし…