大正九年十月十八日 【鈴木】 警保局長【印】 警務課長【印】 書記官【印】 婦人および児童売買禁止に関する国際連盟 総会における問題の件 本件、別紙外務次官照会に対し、社会局において取りまとめ回答の趣きにつき、公娼廃止問題に関し左記の通り社会局に申し送り然るべきや。 記 [上余白:□衛生局□に渡し、認め] 公娼制度の存在は道義上および国家の体面上、極めて望ましからざる<るをもって、相当改善の必要を認む>といへども、現下の国情に徴し、今、にわかにこれを禁止する能はざるをもって、風俗および衛生上、行政官庁の厳重なる監視の下に当分これを存置するのやむを得ざる状態にありとす。<したがって遊廓の新設は、…