小学生の頃、昼休みによく校庭でドッジボールをしていた。最初に参加メンバーで土のグランドにラインを引いていた。と言っても、休み時間なので石灰ライン引きなどではなく、クツで地面をずりずりしてだ。 そうやって全員でラインを決めたのに、ボールを持つたびに大幅にラインオーバーする男子が一人だけいた。「俺が敵をアウトにする!俺、大活躍!」そのために毎回毎回大幅にラインオーバー。強い球を投げるための助走。ターゲットに接近するための違法な侵入。ダダダダダダダと6,7歩。夢中になってラインが目に入らない、ではない。その男子は、数年後には皆が予想していた通りのヤンキー中学生(不良少年)になった。そういう男子だった…