私、聞かれれば確かに、「読書が趣味です」と答えます。ですが、この10年ほどの読書はどちらかというと現世利益的。私の人生に起こった問題や疑問を解決するべく、手助けとなってくれる本を探して読んでいる感じです。 それでも、本を読んでいて、その繋がりで別の本を読み、予期せぬ「アタリ」を引いたとき。そんなときは、ああ、やっぱり読書って無目的的に、直観や興味に従って読むべきだよなあとかって感じます。 で本作。 端緒は、所謂キコクである子どもたちに読ませるべく手に取った朝井リョウさんの作品でした。彼の作品は娘には受けました(息子は無反応)。娘にさらに読ませるべく幾つか追加で購入した朝井氏のエッセイで、彼と悪…