あるジャンル、文化において、集団で登場する新潮流の作者、作品群の総称。
(英)New Wave ニューウェイヴ、ニューウェーヴ、ニューウェーブ、ニュー・ウェイブ、ニューウエイブ、ニュー・ウェイヴ、ニュー・ウェーヴ、ニュー・ウェーブと表記ゆれが多い。
1950年代末から1960年代にデビューしたフランスの新人監督たちによるムーブメント。「ヌーヴェルヴァーグ(ヌーベルバーグ)」とも呼ばれた。
日本では大島渚などが「松竹ヌーベルヴァーグ」と呼ばれていた。
1990年代に活躍したフランスの映画監督の内、リュック・ベッソン、レオス・カラックス、ジャン=ジャック・ベネックス、ジャック・ドワイヨン、ジャン=ジャック・アノーらは「ヌーヴェル・ヌーヴェルヴァーグ(ヌーベル・ヌーベルバーグ)」と呼ばれた。
1970年代末から1980年代に「新浪潮(香港ニューウェーブ)」の旗手、許鞍華(アン・ホイ)、繁体字(ツイ・ハーク)、杜蒞峰(ジョニー・トー)が活躍。第二世代では、王家衛(ウォン・カーウァイ)が国際的な評価を得た。呉宇森(ジョン・ウー)は「香港ノワール」を生んだ。
1980年代初頭、楊徳昌(エドワード・ヤン)、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)、王童(ワン・トン)等「台湾ニューウェイブ(台湾ニューシネマ)」の潮流が台頭。1990年代には李安(アン・リー)、蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)が「第二次台湾ニューウェイブ」の代表作と称された。
1960年代末から1970年代初頭から出てきた哲学的なSFの事をニューウェーブと呼んだ。代表的な作家としては、J.G.バラードなどが挙げられる。また日本では、山野浩一などがニューウェイブの代表的な作家とされている。また筒井康隆や小松左京も、この時期にはニューウェイブ的な作風に接近している(筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』など)。
1970年後半から1980年前半あたりに、マンガ雑誌『マンガ奇想天外』『SFマンガ競作大全集』『Peke』『コミック・アゲイン』『漫金超』などで連載した漫画。主な漫画家に、大友克洋、さべあのま、吾妻ひでお、いしいひさいち、ひさうちみちお、宮西計三、柴門ふみ、高野文子、いしかわじゅん、高橋葉介、ますむらひろし、川崎ゆきお、諸星大二郎など。村上知彦が広めた名称。
オノマトペや言葉で発音できない記号短歌の導入などライト・ヴァースより更に修辞を尖鋭化し、シュールな比喩表現を用いることで、日本語の解体による新しい詩的表現を志向した短歌。1991年にライト・ヴァースの影響を受けた荻原裕幸が、朝日新聞に執筆した「現代短歌のニューウエーブ」に依り、命名された。主な歌人に、荻原裕幸、加藤治郎、西田政史、穂村弘、笹公人など。
怒り、衝動、エネルギーを膨らませていく方向に進んだ1970年代のパンク・ムーヴメントに対して、1970年代末から1980年代初頭にかけて発生したアーティスティック、革新的、実験的な側面を重きにおいた音楽の総称。総じてアンダーグラウンド志向であり、シンセサイザーやドラムマシンなど電子楽器を多用し、ダークな歌詞とメロディであるなど共通する特徴はあるものの、既成概念に捕われないが故に音楽性に一貫性はなく、多面性を生み、数々の分野を創造し、結果的にオルタナティヴ・ミュージックの先駆けとなっている。またエレクトロニクスを駆使していなくても、従来の「ロックらしいロック」とは一線を画する音作りに専念していたミュージシャンも、ニューウェイブに分類された。
主にイギリスの音楽シーンにおいてその傾向は顕著だったが、アメリカや欧州においても重要なバンドが存在しており、日本でもY.M.O.、P-MODEL、ヒカシュー、プラスチックスなどのテクノポップ・グループを端緒として、数多くのニューウェイヴを志向するグループが登場してきた。現在でもその潮流は続いており、The Cure、Depeche Mode、New Orderなどが現役で活動を続けている他、ニューウェイヴという類型にとらわれず、各ジャンルを志向する音楽グループは多い。
B-52's、Talking Heads、Blondie、Joy Division、Suicide、Gang Of Four
Sonic Youth
Cocteau Twins、XTC
Throbbing Gristle、Psychic TV
Propaganda、Bauhaus、The Cure、Killing Joke
Specials
Public Image Limited (Public Image Ltd./P.I.L.)、The Pop Group、Pig Bag、Rip Rig & Panic (Rip Rig + Panic)、Maximum Joy、The Slits、New Age Steppers、A Certain Ratio
Aztec Camera
Devo、The Buggles
Depeche Mode、Yazoo、Heaven 17、O.M.D.、Frankie Goes To Hollywood
Duran Duran、Ultravox、Human League、Japan、Visage、Soft Cell
DAF(Deutsch Amerikanische Freundschaft)、Liaisons Dangereuses、Neu!
1980年代はじめに東芝EMIに所属していたシティ・ポップ系のアーティスト、稲垣潤一、安部恭弘、井上鑑、鈴木雄大は「ニューウェイブ4人衆」と呼ばれていた。