ハカタユリ

ハカタユリ

(動植物)
はかたゆり

中国南部原産のユリ科球根類.学名Lilium brownii var. corchesteri.清水基夫著「日本のユリ」(1971)によれば,和名は,鎌倉時代に中国の宋より,当時貿易の玄関口であった博多にもたらされたことに因むとされる.ハカタユリという名称の最古の記載記録は,今のところ,江戸時代の「花壇綱目」(1681)である.

国内で現存する個体は非常に少なく,幻のユリとも言われる.琉球列島原産のテッポウユリに近縁だが,淡いクリーム色の花と,先端に向かって幅広となる葉が特徴.花の色は開花後時間が経つに連れて徐々に薄くなり,やがて白色へと色変わりする.

博多に近い隣国,韓国では民家の庭先に他の栽培植物に混じってハカタユリが植えられているのがしばしば見かけられる.韓国ではかつて,ハカタユリの球根を食料として利用していた.最近の研究では,韓国に現存する系統と日本に残された系統は遺伝的同一性が非常に高いことが明らかにされており,韓国と日本のハカタユリはクローン(遺伝的に同一な)系統である可能性が高い.中国から直接博多にもたらされたという説には検討の余地がある.

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