僕が小学校時代から大人になるまで過ごした我孫子は、今住んでいる鎌倉との共通項があり、北の鎌倉とも呼ばれた場所。その理由は、都心からほどない距離にありながらも湖沼を臨む情緒豊かな場所であり、鎌倉と同じ別荘地であり、白樺派の文人たちが拠点を構えたことに由来しています。 白樺派は、学習院の同級生が創設した芸術集団であり、志賀直哉、武者小路実篤、柳宗悦、バーナード・リーチ…なかなかそうそうたる顔ぶれです。ちょうど今、原田マハさんの『板上に咲く』を読んでいるのですが、世界的な版画家である棟方志功さんが芸術家を志すきっかけを創ったのは、雑誌白樺において柳宗悦氏が紹介した『ゴッホ』のひまわりに感銘を受けたこ…