現在、モーツァルトの作品で"ハフナー"という標題を冠して呼ばれるものは2つあります。 一つは「交響曲 第35番 ニ長調 K.385」、そしてもう一つが、今回ご紹介する「セレナード 第7番 ニ長調 K.250(248b)」です。 これらは、作曲時期こそ、それぞれ1782年、1776年と少し開きがありますが、実は互いに繋がりをもった作品とも言えるのです。 その基盤となる共通項は、いずれもザルツブルクの富豪にして、モーツァルト一家と親交のあったハフナー家のために書かれたということ。 そしてもう一つ、セレナードK.250は後に交響曲(K.385とは別のもの)に編曲され、一方の交響曲K.385は逆に、あ…