20世紀初頭、ドイツのハーバーとボッシュがつくりあげた、画期的なアンモニア合成法。高温高圧で窒素と水素を鉄触媒で結合させて作る。これにより、植物の肥料のうち大きなウェイトを占める窒素分の補給がマメ科植物抜きで出来ることになり、またアンモニアを硝酸に変えることにより爆弾の開発にも安価な材料を提供することとなった。
宮田親平著『愛国心を裏切られた天才 ノーベル賞科学者ハーバーの栄光と悲劇』 ジャンル:ノンフィクション 概要 毒ガスの父と呼ばれた男、フリッツ・ハーバー。ハーバー・ボッシュ法の生みの親として知らる一方で、彼は祖国ドイツのために毒ガス製造へと手を染めた。国際条約に違反するとした指摘を受けながらも、ハーバーは第一次世界大戦の早期終結という目標をかかげ、一心不乱に祖国への愛から毒ガスを作り続けた。その結果、待ち受けていたのは二度の家庭の崩壊とナチス党によるユダヤ人迫害の苦しみだった。 本書はノンフィクションとして、比類なき評価を得ているそうです。 その理由としては、窒素固定法。いわゆるハーバー・ボッ…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 2023年3月20日 YAHOO!JAPANニュース Forbes JAPAN「食糧生産に使える土地はもう残っていない? 80億超の口をまかなう注目の肥料 photo by shutterstock.com 人口減少のニュースを耳にすることの多い日本国内ではあまり実感する機会は少ないかもしれないが、世界の人口は80億人を超え、現在も増え続けている。来たる人口100億時代へ向かって、食料生産を増加させる必要性が指摘される反面、それに伴う土地や資源の不足や環境への悪影響などの課題も見受…
・灌漑(紀元前) 巨大集落、国家の発生に必須。・文字(紀元前3000年頃) 情報の蓄積の始まり、劣化せずに遠方へ情報を正確に伝える技術。・船(紀元前) 貿易、通商、大規模輸送、植民の始まり。・製鉄(紀元前) 半導体以前の最大の発明。多くの道具が鉄に置き換えられることで大幅に性能が向上することになった。・火薬(10世紀頃) 火薬は戦争を新しいステージにすすめた。また、欧米の世界征服の必須の力であった。・発電機・電気エネルギー(15世紀頃) 電気はあらゆるエネルギーを置き換える夢の力だった。 人力、畜力、水力、火力あらゆるものをいったん電気に置き換えることで人類はエネルギー管理を容易に行えるように…
大言壮語。奏効。権益。依然。 文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約。 ハーバー・ボッシュ法。 クリスパーキャス9。 永田農法。 連作障害。 灌漑農法。 チクシュルーブ・クレーター。チクシュルーブ衝突体。 トライゴン。VVS、FL、IF、透明度。CVD合成ダイア。プリカジュール、プリカジュールエナメル、チャーチウインドウ。鉛ガラス含浸。コランダム、白色電融アルミナ、褐色電融アルミナ、火炎溶融法、フラックス法、熱水法、引き上げ法、キロプロス法。 レーザードリルホール、黒いインクルージョンの脱色に薬品、強い酸など。 鉛ガラス含浸ルビー、酸、腐食? 平場、古物、大会、競、オークション。 ベル…
トラクターの世界史 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち (中公新書) 作者:藤原辰史 中央公論新社 Amazon ちゃんと調べてあって興味深いけど、時間のない人は最後の方のまとめを読めばOKって感じだな。そのくらいキッチリ看取り図が示してあって良い。 20世紀において農業は飛躍的に進歩したのは良く言われるし、ハーバー・ボッシュ法が食料供給を大きく変えた、というのもいくつかの文献であたったけど、それと並行してトラクターの導入が農業の大量生産の象徴だったという視点はなかなか抜け落ちがちなので楽しかった。直近で読んだ「カムイ伝」でも、堆肥の回収がひとつのテーマになっていたけれども、牛の糞尿がそのまま土…
(12)ハーバー・ボッシュ法の後日談 (ハーバー・ボッシュ法は、データサイエンスに繋がっています) 1)観察研究 肥料が発見される前には、収量の多い作物と収量の少ない作物を観察して、原因を考える「観察研究」が手法として採用されています。 「観察研究」は、仮説を立てる取り掛かりとしては、現在でも使われます。 しかし、この研究手法ははずれが非常に多いことが分っています。 例えば、作物の収量を考えれば、品種、日射、気温、水分、排水、風、肥料成分、病害虫、連作などが収量に影響します。 これだけ影響する要素が多いと、観察で、正しい解説を導くことはほぼ不可能です。 無理をして仮説をつくれば、その仮説はほぼ…
・昨日からの首痛がつづく。右肩甲骨の周りの筋肉を押すと首の付け根が痛いので両者はつながっているのだと発見があった。 ・やはり肩こりには肩甲骨がカギを握るらしい。 ・ kenko.sawai.co.jp ・昨夜の就寝は24:49、2度の中途覚醒を経て、起床は7:40。 ・友人と国立科学博物館の「毒」展に行ってきた。 ・思っていたよりもずっと混んでいたのであまりじっくりと解説を読む暇がなかったのが残念。 ・一番印象に残ったのはハーバー・ボッシュ法で有名なフリッツ・ハーバーの決めポーズ写真だ。 ・趣意と違うものを印象に残してどうする……。 ・その後、国際子ども図書館をぶらぶらする。やはり本に囲まれた…
2023-02-06 開始 2023-02-07 読了21世紀の啓蒙 上:理性、科学、ヒューマニズム、進歩作者:スティーブン・ピンカー草思社Amazon21世紀の啓蒙 下:理性、科学、ヒューマニズム、進歩作者:スティーブン・ピンカー草思社Amazon原著タイトル: "Enlightenment Now: the case for reason, science humanism, and progress" スティーブン・ピンカー, 原著 2018 年出版, 上下巻希望の書。世界はそんなに悪くない、我々はここまで到達してこの先もやっていけるという、データに基づいた楽観論。 刊行された時点のアメ…
光触媒による窒素からアンモニアの合成の研究 光触媒による窒素の還元によってアンモニアを合成する方法の実験に関する文献の紹介です。光触媒や電気触媒によるアンモニア合成反応は、まだ収率が低いため難しい点があるのですが、こういった研究で注意するポイントなどが示唆されています。他の研究でも、特にこの実験のような収率が低い実験では、参考になる部分が多いと思います。 光触媒を用いた窒素のアンモニアへの変換反応は、ハーバー・ボッシュ法に代わるグリーンなアンモニアの合成方法として注目を浴びています。しかしながら、光触媒による窒素の還元反応は、実用化には大きな壁が存在します。その課題の1つが、まだ光触媒の活性が…
さて、今回の本はコチラ↓ 炭素文明論:「元素の王者」が歴史を動かす (新潮選書)作者:佐藤 健太郎新潮社Amazon 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす― 元素の王者でありながら地球上に僅かしかない炭素。その様々な化合物の視点から人類の歴史を見ていく一冊。身近でありながら人類にとって重要な炭素化合物となった、デンプン、砂糖、芳香族化合物(香辛料)、グルタミン酸、ニコチン(違法薬物)、カフェイン、エタノール(酒)、ニトロ化合物(火薬)、石油と、炭素化合物ではないもののその脇役として重要視されるアンモニアを題材に、これらの物質の始まりや発展、化学的特徴等について説明されている。まさにタイトル…
こんにちは、辣油です。 今回は、無機化学における実験室的製法と工業的製法について話させてもらいます。 皆さん、実験室的製法と工業的製法という言葉を聞いたことがあるでしょうか。高校化学を勉強している人ならおそらくこれらについて勉強したことがあるかと思います(化学基礎ではやらなかったと思います)。 私が初めてこれらに出会った時は全く理解が出来ずにいたのですが、どうして実験室的製法と工業的製法の二つが存在するのか、どんな違いがあるのか、など意味が分かって初めてその面白さに気づくことが出来ました。 ●実験室的製法と工業的製法の違い では、これらの違いとは何なのか。アンモニアNH₃を例にとってみます。 …
かつて、日本企業は世界のトップ50に30社以上が入っていたといいます。現在(2022)はトヨタだけになってしまっているようですが、決して日本企業の技術が衰えているわけではないようです(このような現状は政治的理由も多分にあるようです)。 実際、日本でしか作れないものや、日本が作り上げた世界初の技術も多くあります。 ただ、残念ながらそれらは「お金にならない」という理由だけで使用されなかったり、黙殺されたりしています。 以前にも「隠されたスーパーテクノロジー」という記事を書きましたが、今回はその日本版をお送りしたいと思います。 多くの予言者が、「光は日本から来る」と言っています。日本の技術は世界を救…
2022年10月17日初版第1刷発行 表紙「ノーベル賞以前の歴史を変えた大発見 実現したらノーベル賞決定?の研究」 裏表紙「病気の発見、治療にも役立つ?X線の発見 細胞の時間を巻き戻す?iPS細胞の発見 100年前に血液型占いはなかった?ヒトの血液型の発見 オワンクラゲはどうやって光るのか?緑色蛍光タンパク質の発見 私たちはどうやってにおいを感じているのか?においセンサーの仕組みの解明 エコな電池で世界を変える!リチウムイオン電池の発明 まるでサッカーボール!新しい炭素の形?フラーレンの発見 ビックバンがあったという証拠をとらえた?宇宙マイクロ波背景放射の発見 地球温暖化ってどうやって予測され…
たんぽぽ舎です。【TMM:No4648】 2022年12月8日(木)地震と原発事故情報− 6つの情報をお知らせします 転送歓迎 ━━━━━━━ ★1.報告とお礼 老朽原発うごかすな! 「超危険!美浜3号もう廃炉」を訴え 12/4関電包囲全国集会に900人 木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会) ★2.12/3(土)東海第二原発いらない!第6波一斉行動 同じ場所での定期的な行動の波及効果はある JR御茶ノ水駅の聖橋上で実施 松元成一(たんぽぽ舎) ★3.「有機農業が拓く世界」連続講座の資料紹介 (その1)(5回の連載) <日本が直面する危機> 化学肥料(窒素、リン、カリ)頼みの慣行農業の生産…
たんぽぽ舎です。【TMM:No4648】 2022年12月8日(木)地震と原発事故情報- 6つの情報をお知らせします 転送歓迎 ━━━━━━━ ★1.報告とお礼 老朽原発うごかすな! 「超危険!美浜3号もう廃炉」を訴え 12/4関電包囲全国集会に900人 木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会) ★2.12/3(土)東海第二原発いらない!第6波一斉行動 同じ場所での定期的な行動の波及効果はある JR御茶ノ水駅の聖橋上で実施 松元成一(たんぽぽ舎) ★3.「有機農業が拓く世界」連続講座の資料紹介 (その1)(5回の連載) <日本が直面する危機> 化学肥料(窒素、リン、カリ)頼みの慣行農業の生産…
オランダで今、農地を削減しよういう国の方針と、それに反発する農家との間で揉めとるんよね。 どゆことか。 結局、窒素排出量を削減しようとしとるんよね。 そもそも、オランダは農業大国。 日本の半分ぐらいの面積の農地で、それでも世界で有数の生産量なんよ。 輸出額は、アメリカに次いで世界第二位なんよ。 その理由は、その肥料の使用量にあるんよね。 それで、その肥料いうのは化成肥料で、問題なのは窒素肥料なんよね。 ハーバー・ボッシュ法の発明によって、水素と窒素からアンモニアが合成できるようになったんよね。 それで、そのアンモニアからは窒素肥料が作られるんじゃけど、その過剰な投入により亜酸化窒素が出るんよ。…