20世紀初頭、ドイツのハーバーとボッシュがつくりあげた、画期的なアンモニア合成法。高温高圧で窒素と水素を鉄触媒で結合させて作る。これにより、植物の肥料のうち大きなウェイトを占める窒素分の補給がマメ科植物抜きで出来ることになり、またアンモニアを硝酸に変えることにより爆弾の開発にも安価な材料を提供することとなった。
オストワルト登場 オストワルト登場 カール・ボッシュ登場 ネルンスト登場 空中チッ素固定の概要 うまくいかない理由 可逆反応とは 平衡とは 高圧にすると 平衡は右 オストワルト(1853年 - 1932年) カール・ボッシュ登場 (Carl Bosch、1874年 - 1940年) ネルンスト登場 空中チッ素固定の概要 N2 + 3H2 → 2NH3 チッ素 + 水素 → アンモニア (チッ素肥料の原料) うまくいかない理由 なぜなら、 このアンモニア合成反応は、 アンモニアができる右方向に 反応が進むこともあれば、 チッ素 + 水素 → アンモニア できたアンモニアが 元のチッ素と水素に戻っ…
チッソ固定の反応温度 チッソ固定の反応温度 反応温度のカベ 温度が高いと 温度が低いと 万策尽きた ネルンスト撤退 ハーバー登場 反応温度のカベ N2 + 3H2 → 2NH3 ΔH0 = -92kJ チッ素 + 水素 → アンモニア (チッ素肥料の原料) 温度が高いと チッ素 + 水素 ← アンモニア 温度が低いと 化学反応は 分子同士の衝突によって起こる。 なので、アンモニア合成反応でも、 気体の分子運動を活発にするだけの 熱エネルギーは必ず必要になる。 もし アンモニア合成系の温度が低すぎると、 気体の分子運動はにぶくなるので 反応速度が小さくなり、 平衡に達するまでに 時間がかかりすぎ…
ハーバー・ボッシュ法と触媒 ハーバー・ボッシュ法と触媒 触媒とは 活性化エネルギーとは 触媒が無いと 触媒の性質 奥義 壁ドン 活性化エネルギーを下げる 触媒をさがそう 触媒は、しょくばい と読みます。 触媒とは 活性化エネルギーとは 一般に、化学反応は 原料物質が一時的に エネルギー的に 活性化した状態になってから、 生成物になると考えられている。 このときのエネルギー障壁の高さを 「活性化エネルギー」といい、 その高低が反応速度を決めることになる。 触媒が無いと アンモニア合成反応でも、 原料のチッ素ガスと水素ガスを 反応容器に入れて 高圧や高温にしただけでは 活性化エネルギーの壁を越えら…
空中チッソ固定 成功! 空中チッソ固定 成功! デモンストレーション実験 ミタッシュ技師 アンモニア合成の工業化 第一次世界大戦 デモンストレーション実験 こうしてボッシュの前で ハーバーの作った実験装置のデモンストレーション実験が 行われることになった。 ミタッシュ技師 BASF社からやって来た ボッシュは帰ってしまったが、 彼の助手のミタッシュは残った。 アンモニア合成の工業化 こうしてアンモニア合成の舞台は ハーバーの研究室から BASF社の工場へと移った。 1909年から1911年にかけて、 BASF社による アンモニア合成の工業化が行われた。 第一次世界大戦
第一次世界大戦 ぼっぱつ 第一次世界大戦 ぼっぱつ チリ硝石が輸入できない アンモニアで火薬が作れる オストワルト法とは 救世主ハーバー チリ硝石が輸入できない 第一次世界大戦中、 制海権を失ったドイツは チリ硝石の輸入ができなくなった。 そのためドイツは 食糧生産に必要なチッ素肥料を ハーバー・ボッシュ法によって まかなった。 アンモニアで火薬が作れる オストワルト法とは アンモニアNH3を 白金触媒の存在下で燃焼させて一酸化窒素NOとし、 これをさらに酸化させて 二酸化窒素NO2にしたところで 水を加えると、 硝酸HNO3ができる。 4NH3 + 5O2 → 4NO + 6H2O アンモニ…
「空気からパンをつくる」とも称されたハーバー・ボッシュ法は,現在でも活躍しているアンモニア合成法です. いったいどのような経緯で誕生したのでしょうか? Fritz Haber (1868-1934, 左)とCarl Bosch (1874-1940, 右)今回はハーバー,ボッシュそれぞれの役割にフォーカスしてその経緯をみていきましょう.
宮田親平著『愛国心を裏切られた天才 ノーベル賞科学者ハーバーの栄光と悲劇』 ジャンル:ノンフィクション 概要 毒ガスの父と呼ばれた男、フリッツ・ハーバー。ハーバー・ボッシュ法の生みの親として知らる一方で、彼は祖国ドイツのために毒ガス製造へと手を染めた。国際条約に違反するとした指摘を受けながらも、ハーバーは第一次世界大戦の早期終結という目標をかかげ、一心不乱に祖国への愛から毒ガスを作り続けた。その結果、待ち受けていたのは二度の家庭の崩壊とナチス党によるユダヤ人迫害の苦しみだった。 本書はノンフィクションとして、比類なき評価を得ているそうです。 その理由としては、窒素固定法。いわゆるハーバー・ボッ…